目次
- 1ページ目 O2Oリワードが切り拓く、新たなる顧客エンゲージメント――KPIソリューションズ
- 2ページ目 コンビニ・GMS・スーパーで「買わせる」デジタルマーケティング最新事例――ニジボックス
- 3ページ目 オムニチャネル時代の最新リサーチ手法〜デバイスやチャネルを横断する生活者の行動・ニーズを捉えるには――ビービット
- 4ページ目 日本でもセルフアンケートがいよいよ本格化。今後のリサーチ動向について――マクロミル
日本でもセルフアンケートがいよいよ本格化。
今後のリサーチ動向について
<登壇者>
- マクロミル マーケティングビジネスカンパニー 戦略本部・事業戦略部長 兼 Questant事業部長 中野崇 氏
インターネットの普及にともない、情報取得の低コスト化が進んでいる。インターネットリサーチを中心にマーケティングリサーチ全般を手がけるマクロミルもこうした時代の流れを認識し、人を介さず、いつでもどこでも簡単にアンケートができるセルフアンケートツール「Questant(クエスタント)」をリリースしている。
これまでのマーケティングリサーチが無料で手軽に、セルフで実施出来るようになっただけでなく、社内のアイデアブレストやABテスト、また人事や経営管理部門が実施する研修用アンケートなど、利用シーンが多様化している。
同社の中野崇氏は「アンケートがコミュニケーションツール化している」と話し、今後は学校や病院、公的機関といったこれまでそれほどサービスを重視していなかった場面で、利用者との間をつなぐインフラとなることも期待していると言う。
セルフアンケートの課題として、アンケートの対象者も実施者自ら集める必要があることを挙げた。対外的な発表に耐えうるデータとするためには対象者を増やす必要があり、100人単位で集める手法への問い合わせも多い。
そこで、同社では従来のサービスで培った調査パネルを提供することを検討しており、実現すれば200万人規模のパネルに接続することが可能になるという。
また同時に、ポータルサイト上にアンケート協力者を募る入り口を作り、そこから流入した人に参加してもらうサンプリング手法「リバーサンプリング」との組み合わせも実現予定だ。
中野氏は、「セルフアンケート市場は始まったばかりであることは事実ですが、時代に適合したサービスであることは間違いないと確信している」と話し、セルフアンケートによってシステム化が進む反面、人が介在しなければわからない情報の価値(意識変容や態度変容などの消費者インサイト)は高まっていくと指摘した。
重要なのは情報を取得する手段ではなく、アンケートやリサーチによって取得した情報を読み解き、いかに意思決定やアクションに繋げていてくかという部分。
これからの調査会社に求められることは、多様化する情報ソースを柔軟に組み合わせて最適な調査提案をすること。そして調査結果を元に意思決定やアクションに繋がる提案をすること。
マーケティングパートナという役割であるとした。さらに、リサーチというものは人が誰しも持っている知的好奇心を満たす営みでもあると話し、同社は「Questantを通してちょっとした知的好奇心が満たされる喜びを体験して貰えれば、マーケティングやリサーチがどんどん身近なものになっていく。身近になればもっと知りたくなるので、リサーチやマーケティングの素晴らしさ・面白さが深まっていきます。その結果、マーケティングやリサーチの価値や存在感が高まって市場が拡大していく事を期待しています」と話し、セミナーをまとめた。