賞は獲ることより、どう利用するかが大事。
さて、前置きがひじょーーーに長くなりましたが、今回の本題です。
コピーライターになるための方法の一つとして
『広告賞で受賞する』というのがあります。
公募ライターと揶揄されるくらいムダに公募の受賞歴が多い者として
作品とともに、いかにそれを利用してきたかをご紹介いたしますね。
まずは学生時代、
■オリックス学生キャッチコピーコンテスト(佳作)
一台決心は、いらない。
※お題:レンタカーだったかな?
■C-1グランプリ(準グランプリ)
久しぶりに会うお隣さんは、全裸でした。
※お題:銭湯に人を呼ぶコピー
学生時代にはこちらの受賞歴をアピール材料の一つとして、
求人広告のコピーライターになりましたね。
あとは前回でお話したように、転職活動における
実績づくりの一つとして再び公募に勤しみました。
「1年半で3つ賞を獲って転職活動しよう」と決めて挑戦。
■第47回宣伝会議賞(協賛企業賞)
焼きおにぎりが、匂いまでおいしいのはなぜだろう。
※お題:キッコーマン/特選 丸大豆しょうゆ
⇒こちらをまず獲って、社内で「おにぎりライター」と揶揄されました。
■映画ノルウェイの森 コトバの森キャンペーン(大賞)
涙は涸れても、愛は枯れない。
※お題:ノルウェイの森
⇒今度は「ノルウェイライター」と揶揄されました。
■第7回ピンクリボンデザイン大賞(優秀賞)
まず治すべきは、受診しない自分。
※お題:乳がん検診
⇒「ピンクライター」と揶揄される前に、転職しました。
その後も、公募に限らずプロフィールに
えらそうに並べてるような賞を幾つか獲ってきています。
でも、僕が言いたいのは「受賞したからスゴイいんだ!」ではありません。
賞は獲ること自体にあまり意味はなくて、どう利用するかに意味があるのだと思う。
僕はあくまで何かを得るための手段として公募に取り組んできました(いまも)。
制約の少ないなかで、発想の幅を広げる。
いままで書いたことがない本数を書いて限界値を伸ばす。
実績を増やして、転職活動時のネタにする。
名前を売って、クリエイターとの交流の和を広げる。
指名でのインバウンド促進につなげる……などなど。
このようにコラムを書かせていただいているのも、
受賞という実績があるのが大きいのではないでしょうか。
でも、はっきり言って受賞したからって、ぜんぜんスゴクない。
受賞歴はなくても、実力のある方々をたくさん知っています。
あたり前のことだけど、プロとしての実力は必ずしも賞でははかれない。
お客さんと直に接していると、特にそれを感じる。
とは言え、賞に対しては今後も貪欲に狙いたい。
もちろん仕事をきちんとした上で。
やっぱなんだかんだ嬉しいし、利用できるし、
「こんな賞を獲ったからってスゴクねーよ」なんて、
獲ってから言いたいですもんねー。
生意気言ってすいません。
名引 佑季(ナビキ ユウキ)
パラドックス・クリエイティブ所属(ディレクター兼コピーライター)
1982年生まれ/大阪府出身/関西学院大学卒業/宣伝会議コピーライター養成講座(総合コース、専門コース中村禎クラス修了) 【受賞歴】2014日本BtoB広告賞(経済産業大臣賞)、FCC賞(新人賞)、CCN賞(GF部門・特別審査員賞)、第51回・第47回宣伝会議賞(協賛企業賞)、映画ノルウェイの森 コトバの森キャンペーン(大賞)、第7回ピンクリボンデザイン大賞(優秀賞)など
『コピーライター養成講座』
一流を育てる実践型カリキュラム
多彩な修了生を輩出している本講座。広告クリエイティブだけでなく、インタラクティブ領域のコミュニケーション、マーケティングやメディアクリエイティブなど、さまざまな視点からコミュニケーションを構築する能力を養い、次世代のクリエイターを育てます。