【前回のコラム】「ツール・ド・東北や復興デパートメントでヤフーを変える。」はこちら
イノベーティブな安全・安心
「安全」とか「安心」という言葉に、みなさんはどういうイメージを抱きますか。大切なことだとはわかっていても、どこか保守的でつまらない…と思う方が多いのではないでしょうか。
特にデジタルやネット界隈では、派手で楽しいイノベーションが次々と起きています。その中で「安全」「安心」といっても、ちょっと地味な印象があるかもしれませんね。けれど人々の「調べなきゃ」というマインドに応えるには、こうしたところにも目を向けて、工夫を重ねるべきだと思うんです。
実際、年に何度か、ヤフーへの来訪者が急増する瞬間があります。それは地震や竜巻などの災害が発生したとき。人の「知りたい」…というよりは「調べなくてはならない」というマインドが全国で急激に増える瞬間です。
そういったとき、ヤフーでは即座に、ポータル上部の一番目立つ部分で災害関連の情報をお知らせし、多くの方にアクセスして頂いています。また、スマートフォンにおいては防災速報というアプリケーションを提供しています。
「ヤフー・ジャパン 防災速報」。カンヌライオンズ2013でノミネートされた。
このアプリは地震や津波からゲリラ豪雨まで、災害が起こる直前に情報を届けてくれるアプリケーションです。自分で調べる以前に、災害が起こる以前に、その情報を、スマートフォンを通してユーザーの手元に届けます。
私自身、1ユーザーとして使用していますが、普段は豪雨の直前にアラートが着ますし、年に何回かは地震が起きる直前に情報を伝えてくれます。今はまだ起こっていませんが東京で大きな地震が起きた際にもきっと役立ってくれるはずです。
災害が到達するよりも早く情報を伝えるという防災速報は多くの方からご支持を頂きました。「未来を知ることは、命を救うこと。」というコンセプトはカンヌやアドフェストなど数々の海外広告賞にノミネート・受賞しました。
身の回りの安全や安心がおびやかされるとき、メディアには、その事態を伝えて人々の助けになってほしいもの。しかも、今はユーザーが常にスマホという端末で、メディアを持ち歩いている時代だからこそ、より情報を伝えやすくなっています。
ヤフーという企業は安全や安心などのイメージが強いと思いますし、実際そういった点には非常に力を入れていることも確かなことです。ただ、ひとつ違うことは「保守的でお堅い安全・安心」ではなく、より次の時代を切り開くような「イノベーティブな安全・安心」を目指しています。
一見地味かもしれませんが、安全や安心は、時に命に関わる大切なこと。そんなイノベーションを生み出していけるよう、ヤフーはこれからもチャレンジしていきます。