――「Outdoor Lions」審査員 電通・樋口景一氏
関連記事「[速報]Cannes Lions 2014 受賞作品(モバイル・メディア・アウトドア 部門)」
「OutdoorLions」審査の基準は、アウトドアでなければできないことであるか。応募作品の中には、一連のバイラルキャンペーンの中で展示会もやっている、というものも多くありました。
屋外には、人にとってたくさんの魅力的で楽しいことがある。その中で、ちょっと一瞬、気を惹きつける。テレビをのめり込んで見るのとは違って、一瞬で興味を惹く。「OutdoorLions」では、そんな作品が選ばれました。
加えて審査委員長から言われたのは、「Brave(勇気のある)」な作品を選ぼうという方針です。みんなが、なんとなく思っているけれど、口には出しづらいことを勇気を出して発信する。そんな勇気ある作品を表彰しようという方針です。
GrandPrixに選ばれた「GAYTM」は、まさにこの方針を体現した作品だと思います。このATMは2台、破壊されたそうですが、最も難しいテーマを最高に楽しく伝えている点が評価をされました。
PRエージェンシーの未来を探す。
――「PR Lions」審査員 原田朋氏(TBWA\HAKUHODO )
関連記事「[速報]Cannes Lions 2014 受賞作品(プロモ&アクティベーション/PR/ダイレクト 部門)」
今年の「PR Lions」の審査では、「PRエージェンシーの未来を探そうよ」という方針が委員長より話されました。
「Grand Prix」に選ばれた「THE SCARE SHOW」は昨年の「Grand Prix」である、「Dumb ways to die」は審査員の間では、あれはアドの力のキャンペーンだという認識で、審査の過程ではアドかPRかという点が議論の焦点になっていました。
審査員の一人が、「おれすごいでしょ!」と言うのがアドで、リレーションをつくるのがPRの仕事だと話していました。自分もアドエージェンシーからきている立場なので、こういう言い方をするのもなんなのですが、簡単に言えばフィクションをとてもクオリティ高くつくるのが、アドの力。一方でPRのコアとなるのは、ファクトの力。気づいていなかったファクトを見つけたり、新しいファクトを作るのがPR。
途中までは、アドかPRかという観点から作品を精査していきましたが、最終段階に残った作品は、その基準をクリアしたものなので、最後はクリエイティブか、イノベーションであるか、という観点で議論。「PRをセレブレートしよう!」そんな審査だったと思います。
「OutdoorLions」関連記事はこちら
「PRエージェンシー」関連記事はこちら