ステークホルダーとの協働に注目高まる
インターブランドによると、今年の傾向として、企業単独での活動だけでなく、企業・消費者・従業員・取引先・政府機関・投資家といったさまざまなステークホルダーと協業体制を築き、環境活動に取り組む企業が
多くランクインしたという。
1位のフォードは、新たな環境活動委員会の設置や、サステナビリティに関する従業員の関与の促進、水・エネルギー消費量/CO2排出量の改善、グリーンビルドポリシー強化、廃棄物リサイクル量の増加といった多方面からの活動が評価された。
同ブランドはハイブリッド車種を含む電気自動車5種をラインナップしているほか、水素エネルギーの利活用や燃料電池に関する研究にも注力している。
現在は、リサイクル可能な41種類の素材がさまざまな製品ラインで使用され、米で生産される車両のすべてに大豆由来の発泡クッションが使用されている。
こうした取り組みの結果、同社は消費石油量を年間約500万ポンド低減することに成功しているという。
フォードはハインツと共同で、トマトの皮に含まれる繊維を使ってバイオプラスチックを作り出し、自動車部品の素材として使用するための研究を進めているという。
このほかにも2年ほど前から、コカ・コーラやナイキ、P&Gなど異業種企業と共同で、環境負荷の低い100%植物由来のプラスチックの開発に取り組んでいる。
今年、大きく順位を伸ばした企業ブランドとしては、イケア(33位→19位)、ザラ(48位→34位)、フィリップス(23位→14位)、アディダス(15位→8位)があげられる。
ザラやアディダスに加え、ナイキ(31位→29位)、H&M(42位→39位)などファッションブランドが軒並み順位を上げており、各社の取り組み強化の背景には、各種環境団体からの働きかけがあったという。
IKEA UKのサイト。
イケアは昨年、日産およびグリーンエネルギー由来の電力を供給するEcotricityと協業し、英国内で展開する全店舗に電気自動車用急速充電スタンドを設置することを発表した。