篠原 哲也(ピラミッドフィルム クアドラ 取締役 副社長)
日産自動車、ポカリスエット、ソフトバンクなど、Webサイトを中心に、各種イベントやOOHといったインタラクティブな制作物を手掛けるピラミッドフィルム クアドラ。社員の中には、会社からの勧めや自主的に宣伝会議の教育講座に通う人が少なくない。
そうした受講者のほとんどが、プロデューサー、制作ディレクター、プランナー、デザイナーなどの肩書を持つが、「コピーライター養成講座」「アートディレクター養成講座」「クリエイティブディレクション講座」といった、一見、肩書とは関係がないように思える講座を受講している。
担当者の篠原氏いわく、「表現技術を学ぶというよりは、企画や発想の部分を鍛える訓練として活用しています」という。インタラクティブを合言葉に、Webサイトからイベント、OOHなど多種多様な企画を展開できる同社において、課題に対してどう考え、つくり、解決するかといった発想法は、仕事に大きく活かせる。
例えば、2013年秋に「逗子メディアアートフェスティバル」の一環で展開した、お寺でプロジェクションマッピングを用いるコンテンツ。まずは、逗子の昔話をテーマにした物語をお寺に投影。その物語に、iPadアプリで作成したキャラクターを参加させられるという仕掛けを施した。多くの子ども達がアプリで自分のキャラクターを作り、物語を存分に楽しんだ。
今年の4月下旬には、長瀞の桜園に多くの親子・カップルを集める施策を企画。桜の前で2人が手をつなぐと、桜に光が投影され、手の動きに合わせて様々なアニメーションが展開される仕組みだ。
2日間で約250組の人々が桜の前で手をつなぎ、桜とアニメーションの共演を満喫した。その様子は、全国紙やテレビ番組にも取り上げられ、次回もお願いしたいという依頼も来ている。
「いずれの企画も、課題解決の手段として、アウトプットを考えていきました。そういう意味では、広告発想法を講座で学んでいなければできなかったプロジェクトです」(篠原氏)
今後も、きれいなら良い、かっこよければ良いという発想を捨て、課題解決の企画を生む考え方をひとりでも多くの社員に学んでほしいという篠原氏。制作物の幅が広い同社だからこそ、考え方を極めていけば、さらにアウトプットの多彩さが際立っていくだろう。
≪ピラミッドフィルム クアドラ 会社データ≫
インタラクティブ広告を総合的にプロデュースできる強みを持つ制作会社。「コピーライター養成講座」「アートディレクター養成講座」「クリエイティブ・ディレクター講座」「コミュニケーションデザイン実践講座」「文章力養成講座」などを受講。
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