広告の仕事を実践に、ワークショップに大学生38人が参加
広告業界を目指す愛知県内の学生を対象に、実践的な課題に取り組むことで広告の仕事について学ぶ「愛広協実践広告ワークショップ」が、2013年11月16日と12月7日に名古屋市中区の新東通信本社で開かれた。岐阜県の大学に通う学生も含め、芸術系や情報・メディア系の13大学から38人の大学生が参加した。
愛知広告協会(愛広協)と全広連の主催によるもので、愛広協の創立60周年記念プロジェクトの一環として初開催した。地元広告業界の次世代の人材発掘を見据え、広告の仕事に触れる機会の提供を通じて地元大学生の育成や啓発を行うのが狙い。
ワークショップの講師は、岩田正一氏(新東通信)、島崎紘而氏(味の素=当時)、須田和博氏(博報堂)が務めた。初日は3人がそれぞれ講義を行ったのち、学生らが取り組む課題が発表され、その課題に対するプレゼンテーションと講評、審査会を2日目に実施した。
課題テーマは味の素の「Cock Do(クックドゥ)」(2人前シリーズ)。コミュニケーション施策や商品開発提案などを通じた課題解決方法を考え、1人当たり8分以内でプレゼンテーションするというものだ。この課題は「愛広協学生広告賞」と題して当日審査が行われ、グランプリ(1人)、準グランプリ(2人)、特別賞(3人)をそれぞれ選定した。優秀作品は全広連大会中に開催した「愛知県優秀広告作品展」で展示したほか、贈賞式は今年5月の愛広協の通常総会後に実施。会員社と学生との交流の場にもなったという。
講師は、「学生の皆さんが自ら設定したターゲットにヒアリングしていたのには驚いた」(島崎氏)、「広告の魅力や奥深さを感じるためにはこうした『実学』が有効」(岩田氏)、「若い皆さんが、広告の仕事は人生を賭けるに足るという可能性を見いだしてくれることを期待したい」(須田氏)とそれぞれコメントした。
「実践広告ワークショップ」は、愛広協の公益事業として今後も定期開催していく。