宣伝会議インターネットフォーラム 2014レポート(Meltwater Japan/京セラコミュニケーションシステム)

マーケティング・PR戦略の進化に向けて~オンラインメディア・インテリジェンスのすすめ~

講演者

  • 坂口 恵(Meltwater Japan株式会社Strategic Partnerships Managing Director)

ビッグデータと呼ばれる“データの山”の中から、いかに有益な情報をピックアップし、どうビジネスの成功につなげていくのか——。こうした課題について、Meltwater Japan坂口恵氏がマーケティングの視点から紹介した。

Meltwater Japan株式会社Strategic Partnerships Managing Director 坂口 恵 氏

坂口氏は、ビジネスを取り巻くトレンドは、SNSやモバイルテクノロジーの発展、クラウドコンピューティングの進展にともない、1日に「ブルーレイ10億枚分」とも言われるデータが世界で生み出されていると解説する。一方、奇をてらった斬新なインサイトよりも、むしろ自分たちの製品が消費者にどう認識され、業界がどのような方向に動こうとしているのか、またはコアターゲットは誰で、主要顧客はどういった口コミを展開しているのかといったインサイトをビッグデータの中から探り当て、戦略的に活用することが求められる時代になると指摘する。

坂口氏は、今後必要とされるデータは、情報の8割といわれる「非構造データ」の中にあり、PRマーケティングの進化をさらに後押ししてくれると期待を寄せる。これは、いわゆる「オンラインメディア・インテリジェンス」とも言うべき考え方で、ウェブニュースやYoutubeの動画データ、twitterなどの個人のつぶやきを企業に生かすというものだ。

ここには、フィルターのかからない「顧客の生の声」が豊富に集まり、口コミ効果も持つ貴重なデータといえる。これを実現させるために、坂口氏はオンラインメディアのソフトウェアを戦略的に活用することを推奨。同社が提供する「Meltwater News」や「Meltwater Buzz」といったソフトウェアソリューションを例に挙げ、全世界のオンライン媒体やソーシャルメディアを対象に、モニタリングサービスを利用する大手企業の成功事例を紹介した。

坂口氏は「集めた情報を分析し共有し、戦略的な意思決定に利用する。このオンラインメディア・インテリジェンスのサイクルが成果を生むのです」と強調した。

次ページ「リターゲティングだけでは活用に限界!?~既存顧客のロイヤルティ向上と新規顧客の獲得を両立~」

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