コピーライターの仕事の可能性
高崎 同感です。私もプロのコピーライターの人が見えている本質はすごく的確だと思うことが多いんです。それはやっぱり、もっと他の分野にも活かされるべきだと思うし、私もそういう風になりたいです。
日野原 これは糸井重里さんがおっしゃっていた言葉ですが、「アイディアとコミュニケーションの技術を使って何でもできるのがコピーライター」なのだと。もっともっと、コピーの技術が他ジャンルで活用されるべきだと思います。また、コピーは世界中のあらゆるものとの接点を生み出します。書き手目線で言えば、これまで興味のなかった車のコピーを書くとき、その車を調べる過程ですごく好きになってしまったりする。
受け手側にとっても、コピーは企業や商品との接点であり、興味を持つきっかけになりますよね。そういう意味で、人の世界を広げる、企業と生活者の接点を作ることがコピーの役割なのかなと感じています。宣伝会議賞はこれまで糸井重里さんなどを輩出してきたという歴史がある一方、最近グランプリを獲って有名になった人があまりいないと思うので、自分がその成功モデルになれればと思っています。
高崎 確かに、グランプリを受賞したことに、ある意味でプレッシャーがありますよね。もっと頑張らなきゃと前向きに捉えています。
井上 ちなみに、皆さんは賞金の100万円ってどのように使われましたか?僕は引っ越しだったり、ちょっとずつ無駄使いをしてくうちにいなくなってしまって。
日野原 僕は3カ月でなくなってしまいました。当時、好きだった女の子の学費が足りないということで、払ってあげました。結果的にはだまされちゃったのですが(笑)。
高崎 日野原さんの使い道がすごかったと刷り込まれていたので、ハードルが上がってしまい、未だに手つかずです(笑)。
――高崎さん、後日談を楽しみにしています。皆さん、今日は大変参考になるお話、ありがとうございました。
宣伝会議賞 第51回グランプリ受賞者。2011年、電通に入社。初任配属よりプランナーとしてEコマース分野に携わる。化粧品や保険、旅行会社などを担当している。好物はカレー。
宣伝会議賞 第50回グランプリ受賞者。ズームデザイン退職後、電通ヤング・アンド・ルビカムに入社。コピーライターとして数社のクリエイティブを担当。
茨城県生まれ。宣伝会議賞 第49回グランプリ受賞者。NAKEDInc.を経て、2014年3月より電通入社。現在はコピーライター/コンテンツ・リサーチャーとして、飲料メーカーを中心にソーシャルリスニング業務を担当。