「チームをひとつにまとめる『指揮者』であれ」――オグルヴィ・アンド・メイザー・ジャパン久保明彦社長に聞く

英語力より意欲が大事

——採用方針をお聞かせください。

新卒も中途も採用しています。新卒は毎年決まった人数ではありませんが、状況に応じて採用しています。学生対象のクリエイティブ・スクールや、インターンシップの受け入れを毎年行っており、その優秀者が入社に至ることもあります。一方、中途採用は通年で行います。優秀な人はいつでも探しています。

今夏に開催したインターンシップの懇親会

——中でも需要が高いのはどんな職種ですか。

クリエイティブとデジタル系です。中でもデータサイエンティストやソーシャルメディアのコンサルタントなどはクライアントの需要も高いですね。

ただ、デジタル領域では新しいプラットフォームが次々に出てくるなど、進化のスピードが非常に早いのが特徴。特定分野のスペシャリストを採用しても、その技術やスキルが過去のものになってしまうリスクがあります。私たちはクライアントの様々な要望に対応していくのが務めですので、専門性を持つ多様な外部スタッフと連携しながらクライアントのニーズに応えられる人を求めています。オーケストラの指揮者のようなイメージでしょうか。

こうしたスキルは、営業やクリエイティブ、またあらゆる職種のマネージャーにも求められます。社内外の人をまとめ、一つの目的に向かっていく。ペイドメディア、オウンドメディア、アーンドメディアを活用し、様々なナレッジを駆使することなしにはクライアントの求める成果を得ることはできません。チームを一つの目的に向かってリードする力こそが重要だと考えています。

——入社を希望するに当たり、英語力は必須でしょうか。

できるに越したことはないですが、英語というコミュニケーションの手段よりも、話すべき内容があること、つまり自らの意見を持っていることの方が重要だと考えています。配属先や担当業務にもよるものの、基本的には入社してから頑張る覚悟さえあれば、それまでの英語力はさほど重要視していません。私も新卒で会社に入ったときは、英会話はほとんどできませんでしたが、仕事を通じて覚え今はコミュニケーションに困ることはありません。

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[マーケティング研究室]
[マーケティング研究室]

時代の流れがますます速くなっている昨今、求められる人材においても、そうした流れに翻弄されることなく、しっかりと考えて行動できる「マーケティング思考」が、マーケティング部門のみならず、あらゆるビジネスパーソンに求められる時代なってきている。

このコラムでは、そうした「マーケティング思考&行動」ができる人材を育成するにはどうすればいいのか?企業のトップに、人材育成について考えていること、大切にしていること、実践していることなどを聞いていく。

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時代の流れがますます速くなっている昨今、求められる人材においても、そうした流れに翻弄されることなく、しっかりと考えて行動できる「マーケティング思考」が、マーケティング部門のみならず、あらゆるビジネスパーソンに求められる時代なってきている。

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