動画から生まれるゲームの新しい楽しみ方
「OPENREC」は、スマホゲームに特化した、プレイ動画共有プラットフォームである。ゲームメーカーが専用のSDK(ソフトウェア開発キット)をゲーム内に導入することで、ユーザーが簡単に自分のゲームプレイを録画・編集し、オリジナルのプレイ動画を作ることができる。
制作した動画は、ソーシャルメディアでシェアしたり、アプリのコミュニティ内で共有、コメントをつけあうこともできる。
例えば、具体的な使用シーンはこんなイメージだ。ゲームのプレイ中に、見せ場となる「RECシーン」に差し掛かると、録画をするかどうかを尋ねるボタンが表示される。
いいプレイが録画できたら、そのまま簡単な編集を行い、Facebook、Twitter、YouTubeなどで友人にシェアする。
動画はコミュニティ上にも蓄積され、再生回数ランキングが見られたり、気になるユーザーをフォローしてその人のプレイをチェックすることもできるなど、動画を核にゲームの話題で盛り上がるための様々な仕掛けが用意されている。
「これまでのゲーム動画は、ある程度の撮影技術や編集技術を持っていないと制作が難しく、一般の人にはハードルが高かった。しかしOPENRECでは、スマホでプレイしている最中でもワンタップで録画、保存できます。編集もスマホ上でできるので、一般のユーザーにとってはゲーム動画がぐっと身近なものになります。『今のプレイはよかったから、皆に見てもらいたい!』と感じた瞬間を逃さず、気軽に動画を共有できるようにすることで、ゲームユーザーのコミュニティを盛り上げていきたい」と市川氏。
海外でも既に同様のプレイ動画共有サービスが複数ローンチされているが、OPENRECではユーザビリティ向上を目的として、コメント投稿機能の多言語対応や、ユーザーの実況ボイス追加機能、複数ユーザーが同時対戦するマルチプレイ向け編集機能などを搭載し、さらにプレイ動画を身近なものにしようとしている。
ゲームをした後も、動画を共有することで2重にゲームを楽しめる。「ゲーム動画の普及を通じて、ゲームの新しい楽しみ方自体を広げていきたい」と同社スマートデバイスイノベーション事業部プロデューサーの藤田泰寛氏も話す。
ユーザーがOPENRECアプリをインストールすると、様々なスマホゲームのプレイ動画の閲覧が可能。
動画でユーザーをモチベート 企業プロモーションにつなげる
OPENREC内でさまざまなジャンルのプレイ動画を見ることで他ユーザーのモチベーションが高まる効果もあり、既存ユーザーの活性化も期待できるという。
さらには、OPENRECアプリや外部SNSから新規ユーザーを送客することで、新規ユーザー獲得にもつなげられる。
「将来的には、OPENRECを入れた異なるゲームのアプリ間でのコミュニティ連携や相互送客を実現し、ゲーム市場全体を盛り上げていきたい。」と市川氏。
スマートフォン市場において「ゲーム動画」というカルチャーを根づかせ、日本で新たな市場に育てていきたいと意気込みを語った。
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