その先は、Twitterをマーケティング活用している3社がそれぞれ事例を紹介。最初にディー・エヌ・エー 執行役員マーケティング本部 本部長 彌野泰弘氏が登壇し、テレビCMとTwiiterを組み合わせることによって、アプリダウンロードに大きく貢献することについて、同社の漫画が無料で楽しめるアプリ、「マンガボックス」を例に挙げて説明。
「テレビで1回だけ、『#マンガボックス読んでる、と一緒にとツイートしてください』というCMを放映したところ、ツイート数が1分間で1432、インプレッションは約2430万と、一気に跳ねて、ダウンロードにもつながった」と話した。最後に、テレビとソーシャルで効果を高めるために必要なこととして、「まずクリエイティブが命」と前置きしたうえで、デジタルマーケティングのミックス、ソーシャルメディアの最大活用などを挙げた。
続いて登壇した、Donuts プロダクトマネージャー 福山 誠氏は、同社のコミュニティ動画アプリ「MixChannel」を、ターゲットである女子中高生に広めるためのTwitter活用事例を紹介。福山氏は「認知、利用開始、利用促進」の各シーンでTwiiterを有効に活用しており、特にMAPを活用したことで、CPI(Cost Per Install)わずか100円で、1万8000件獲得したと述べた。
さらに、ユーザーの獲得だけでなく、その後の利用促進として「テーラードオーディエンス」を活用し、成果を上げていると話した。「再利用の促進ではプッシュ通知を使うというのが一般的だが、それだと、アプリをアンインストールしてしまっている人、プッシュ通知をONにしている人などの条件がそろっていなければならず、母数が限られている。MixChannelのユーザーの多くはツイッターを使って獲得しているので、ツイッターで利用促進をかけるとプッシュ通知よりも多くの人に届く。また実際のユーザーの声を広告としてリツイートする第3者ツイートも有効」と語った。
最後に、キュレーションマガジン「Antenna」を運営するグライダーアソシエイツ Antenna事業本部 企画開発室 ネットプロモーション担当 石田宗隆氏が登壇。
ターゲットの習慣に入り込み、ちょっとした時間にAntennaを開こうと思ってもらえることが狙いと語ったうえで、「そのためには、アトリビューションを意識することと、CPIだけで判断しないことが大切」と話した。また、ターゲットの1日の生活と時間ごとのインサイトを理解したうえで、それぞれのシーンに合わせて広告を出し分けているという。さらに、“CPIだけで判断しない”ことについて、「認知、興味歓喜、獲得、それぞれの目的に応じてCPIを変えることが必要。当社でも全体で最適化を図るため、メニューごとに目標CPIを設定している」と説明。
最後に、同社のプロモーションにおいてTwitterがどのような役割を果たしているかに言及した。それによると、「10~20代にリーチできる」「Twitterを通じてインストールした人は、フェイスブックに比べてアプリインストールのCVR(Conversion Rate)は約1/15と低いものの、アプリを積極的に活用しているかの指標である記事をスクラップする機能『clipbook』利用のCVRは、Twitterの方が3.5倍。アプリ内でのアクション比率もTwitterの方が高い」といったことから、「TwitterユーザーはAntennaを成長させるうえで重要であると考えている」と述べた。
活用事例として登壇した企業が、細かな実績数値までも明示するなど、ゲームアプリのみならず、ソーシャルメディアを活用したマーケティング、プロモーションにかかわる人にとっては、大いに参考になるセミナーとなった。
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