宇宙の未来は広告業界のあなたにかかっている

正解は1.A 2.A 3.A 4.C 5.Cです。
宇宙はすぐ近くにあるのに。
僕らは宇宙のことをほとんど知らない。
こんなに情報化された社会なのに。

スペースデブリ(宇宙ゴミ)が増えていることを示すグラフ。
こうした問題を分かりやすく伝えて解決に導くのも広告の役割。

1972年以降、40年以上にわたって人類は地上400kmより先の宇宙には一人も出ていったことがありません。
宇宙ゴミは、衛星が最も多く飛んでいる地上800〜1000kmあたりを一番びゅんびゅん飛び交っていて、1m以上の大きなもので3万個、1mm以下の微小なものを含めると億を超える宇宙ゴミが地球を覆っています。宇宙ゴミが衝突したのが原因なのではないか?と疑われている衛星の破壊事故がなんと今年に入ってすでに6回も起こっています。そんな危険な状態にもかかわらず、その宇宙ゴミを自分たちの手で除去してきた国や研究機関はひとつもありません。

そんな事実を僕らは知らない。

別に隠されている情報だから、ではありません。
ネットで調べればちゃんとどこかに書いてあります。
問題は、調べるきっかけを与えられていないということです。
アメリカも日本も宇宙の民間利用を促進したい、と国が言っています。
言ってるだけです。僕らにはそれが届いていない。

「伝え方」がイケてないんですね。

ここに、僕ら広告コミュニケーションにたずさわる人間の出番があると思うのです。なんせ伝え方のプロを自負している人々なのですから。
いまの「宇宙」の現状を一般の人々に「広く」伝え、宇宙に目を向けさせる。
宇宙利用のきっかけ作りは広告業界の人間が担っています。これは冗談じゃなく、むしろ担わなければいけないという「責任」に近いものだと僕は思っています。
宇宙の今をアイデアあふれる表現で伝え、宇宙への関心を高める。宇宙へのハードルを下げる。宇宙産業の魅力を広げる。ひいては宇宙に出て行こうと夢見るこどもたちを増やしていく。この「啓発活動」はコミュニケーションのプロである広告業界の人間にしか出来ない、そう考えています。

もうひとつ。広告業界のみなさんが宇宙を目指すべきとなぜ僕が考えているか。
ひとがまだやってないことをやってナンボ、それが僕ら広告業界の人間の信条ですね。そういう意味で宇宙には、もうありあまるくらいの僕らのフィールドが広がっています。広がりすぎてて笑ってしまうくらいです。いま出て行ったら間違いなく歴史に名前が残ります。人類のパイオニアになれるのです。
宇宙にも月面にも、まだ利用のルールはありません。つまり最初にやった人がルールになる。
こんな美味しい話、ほおっておくなんて広告マンとして失格です。
失敗覚悟で飛び込んでいく、そのチャレンジが宇宙産業と広告業界を活性化する。
2015年度新卒学生の就職ランキングで電通が2位、博報堂が6位に返り咲いたそうです。

ポカリスエットの一連の企画では、全国の小学校で宇宙についての授業を開催している。

世の中をワクワクさせてこそ広告業界!

いますぐ、志ある広告マンは宇宙に飛び出すべきです!
チャレンジスピリットあふれる優秀な学生が他の業界に流れないように。
30年後も広告業界がやんちゃでありつづけるように。

僕は、宇宙から広告業界を刺激しつづけたいと思います。

次回のコラムは、「対談」形式にしたいと思います。
ゲストはLUNAR DREAM CAPSULE PROJECTのパートナーであるASTROSCALE岡田光信さんです。
TEDでは聴衆を魅了し、FORBSでは若きイノベーターの代表として表紙を飾る宇宙の第一人者である岡田さんと、宇宙の今と未来について語り合いたいと思います。ではでは。

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細川 直哉(Drill チーフ・クリエーティブ・オフィサー)
細川 直哉(Drill チーフ・クリエーティブ・オフィサー)

1970年生まれ。早稲田大学大学院にて建築意匠を専攻。1995年、電通入社。

クリエーティブ局、OOH局、プロモーション事業局を兼務し、「消費者参加型」キャンペーンを数多く手がける。
2011年にドリルのエグゼクティブ・クリエーティブ・ディレクターに就任。与えられた時間と予算の中で最も劇的にクライアントニーズを解決するというミッションを実行するために組織された少数精鋭のソリューション集団を率いている。

CLIO、ADFEST、Spikes Asiaでのグランプリをはじめ、Cannes Lion、ニューヨークADC GOLDなど数多くの国内外の広告賞を受賞。Cannes Lionほか数多くの海外広告賞の審査員を務める。

一級建築士でもあり、自ら建築デザイン、空間プロデュースも手がける。

細川 直哉(Drill チーフ・クリエーティブ・オフィサー)

1970年生まれ。早稲田大学大学院にて建築意匠を専攻。1995年、電通入社。

クリエーティブ局、OOH局、プロモーション事業局を兼務し、「消費者参加型」キャンペーンを数多く手がける。
2011年にドリルのエグゼクティブ・クリエーティブ・ディレクターに就任。与えられた時間と予算の中で最も劇的にクライアントニーズを解決するというミッションを実行するために組織された少数精鋭のソリューション集団を率いている。

CLIO、ADFEST、Spikes Asiaでのグランプリをはじめ、Cannes Lion、ニューヨークADC GOLDなど数多くの国内外の広告賞を受賞。Cannes Lionほか数多くの海外広告賞の審査員を務める。

一級建築士でもあり、自ら建築デザイン、空間プロデュースも手がける。

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