調査会社のニールセンは1日、スマートフォンにおけるアプリケーション(アプリ)利用状況の分析結果を発表した。
調査によると、1日のスマートフォンの利用時間はユーザー1人あたり平均1時間48分。
Webブラウザからの利用とアプリからの利用の内訳を見ると、アプリが全体の72%を占め、Webブラウザの約2.5倍であることが分かった。
調査では、利用しているアプリの数やカテゴリー、また利用時間も明らかにしている。
月間利用回数が1回以上のアプリは27個、2回以上は19個、10回以上は9個。月1回以上利用するアプリとしてはゲームや動画を含む「エンターテイメント」が全体の27%と最も多く、次いで「効率化/ツール」が19%、「サーチ、ポータルとSNS」が10%、メールやチャットなどの「コミュニケーション」が9%、「家族とライフスタイル」が6%となった。
利用アプリ数は年代による差がほとんどないものの、利用時間については若年層のほうが長い。18~24歳が平均1時間54分と最も長く、25~34歳では1時間24分、35~44歳では1時間10分、45歳以上では平均54分と、年代によって1時間近くの差異が生じている。
長時間利用されているアプリのカテゴリーは、年代を問わず「サーチ、ポータルとSNS」「エンターテイメント」「コミュニケーション」が上位3位を占めており、この3つで利用時間全体の70%以上を占めた。また、34歳以下では「サーチ、ポータルとSNS」の利用時間が平均33.8分と最も長く、35歳以上の平均13.3分と比べて20分以上も長かった。
ニールセンが今年7月に米国で発表した調査結果を見ても、月間利用アプリ数は平均26.8個(2013年調査)となっており、2011年から2013年にかけて大きな増減は見られない。これを踏まえ、ニールセンは「今後日本でも、利用アプリ数は27個前後を推移すると予想される。そのため、新たなアプリをリリースする場合、企業は既存のアプリを押しのけることができるものを作る必要がある。なかでも、年代を問わず利用頻度が高いサーチやSNS、動画、ゲーム、メール、チャットなどのアプリは、生活者との重要なコンタクトポイントとなる。とは言え、性別や年代によって利用アプリの傾向が異なるため、マーケティング担当者はカテゴリー毎の利用者属性を把握し、ターゲットに合わせてアプリを計画的に選定していくことが重要」と総括した。
分析は、ニールセンのスマートフォン視聴率情報「Nielsen Mobile NetView(ニールセン・モバイル・ネットビュー)」の2014年7月のデータを元に実施されたもので、調査対象は日本国内の18歳以上の男女4000人(iOS、Android 各2000人)。分析対象のアプリは、電話や電話帳、デフォルトのカメラといった、デバイスにプリインストールされているものは含まない。
関連記事:
スマートフォンのアプリ利用時間は31時間でWebサイトの2倍以上
「ニールセン」に関連する記事はこちら