宣伝会議賞を闘った“ブロガー”たちに聞く取り組みのポイント(後編)

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コピーは自分の体験からしか生まれない

第51回 CMゴールド受賞 合田ピエール陽太郎さん(転職活動中)

最終的に宣伝会議賞はメンタルで獲るものなんだろうなという気がしていました。テクニックで獲れるなら、きっとみんな獲れるだろうなと。毎日書き続けることが大事だと思います。通勤電車の中など、考えられる時間は全部コピーのことを考えていました。家ではすぐにだらけてしまうので、毎日カフェに通ってコピーを書きました。何本応募するといった目標は立てていませんでしたが、1時間に書く本数は決めてやっていましたね。宣伝会議賞に取り組んでいる時、ちょうどコピーライター養成講座に通っていたのですが、課題の上位10人に与えられる「金の鉛筆」がなかなかもらえなかったんです。それが、課題について調べて書いてみたらやっと鉛筆をもらうことができて。調べていると「へー!」と感心するような発見があって、それをコピーにしたら結構面白いものが書けるものなんだなと、その時思いましたね。それ以来、下調べをしてコピーを考えるようになりました。

秘訣なのかは分からないですが、一生懸命生きること。結局、コピーになるのは自分の体験なんだなと思って。ゴールドを受賞したECCの課題は、たまたま僕の母が好きな曲だったので、どういう曲なんだろうという好奇心が湧いて調べました。豊かな経験は一生懸命に生きなければ積めません。本を読んだり、自分がやったことのないこと、例えばヒッチハイクをしてみたり…。そういう経験がコピーに結びつくんじゃないかなと思っています。もう1つの秘密技は、妄想でライバルを作ることです。カフェで雑誌を見ながらノートに何か書いている人は全員、宣伝会議賞を狙っているにちがいないと思っていました。そいつに勝つためには、そいつよりたくさんコピーを考えなければいけない。だから、そいつよりも長くカフェにいてやるんだと。実際にその人が読んでいたのは全然関係のない雑誌だったりするんですけどね(笑)。でも、妄想ライバルがいたからこそ、頑張ることができたと思います。

必須アイテムはPCです。以前は手書き派でしたが、僕はすごく字が汚いんです。特にコピーを何本も書いていると、普段に増して雑になり、自分で読み返せないほど汚くなります。この漢字なんだっけと思うたびに手が止まり、面倒になる。PCなら検索ができるから楽ですし、誰でも読める。残そうと思えば永久に残すこともできます。今回の宣伝会議賞はテキストエディタを駆使して、オールデジタルでやり抜きました。

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