物と物がつながり、便利になっていく世界に合わせたチャレンジを
——世の中の動きや消費者動向として、注視していることはありますか?
最近は急激にIoT(Internet of Things)の流れが進んでいます。結局は全てのものがインターネットにつながるのではと考えています。現在のトレンドとして「ウェアラブル」がありますが、別に身に付けるものだけがネットつながるわけではありません。例えば、今ここにあるイスだって、机だって、電灯だってネットつながる可能性がある。
もうひとつ先のステージとして人工知能やロボットがあり、それらが普及して、社会に変化が起きた時に、我々としてはどういう形で接点を持てるのか、それを日々考えています。また、現状ではソフト面の開発を主にしていますが、将来的にはハードの部分についてもチャレンジしていければいいですね。
——最後に、貴社の今後の展望についてお聞きできますでしょうか?
今申し上げた、ハードウェアの開発というのは長期的な展望です。中期的にはBtoB以外の領域も視野に入れています。システムの開発と同時にコミュニケーションデザインについても要望が増えてきているので、そこは一括してお客様の課題を解決できるようになっていきたいと考えています。
<取材を終えて>
「成長のために必要なのは、個人それぞれに合った“ゴール設定”」と川田社長が述べていたように、どのように成長していくべきかを社員にしっかり考えさせるという姿勢が強かった。全社員が身に着けているカードに書かれた経営方針も、考える余白が大きく残されたものであり、その考えや意見を確認しあう機会を設けることが、チームとして会社としてのまとまりを生んでいるという印象を受けた。
川田 篤
オロ 代表取締役社長
1973年北海道出身。東京工業大学卒。99年に有限会社オロを設立し、代表取締役に就任。2010年以降、中国をはじめアジアに4拠点の進出を果たし、国内外合わせて9拠点で展開。創業来13期連続で増収を続ける。