松屋、実店舗の「ロングテール化」目指す スマホで店頭取り寄せ、試着も

松屋銀座は、モバイル向けWebサイト経由で店頭にない商品を取り寄せ、店頭で確認してから購入できるサービスを始める。1日から取り寄せの予約を受け付ける。来店者が試着を希望するケースが多い婦人靴から導入し、店頭在庫と合わせて取り扱い点数が2万点となる。

1商品あたりの販売数は少なくても、取り扱い点数を豊富にして売り上げ増を狙う「ロングテール」の実店舗版の取り組み。店頭送客と、コーディネート提案で取り寄せ商品以外の併売も狙い、同サービスで12月から売上1000万円を目指す。独立した売り場のない財布も同サービスで取り扱い、今後、バッグや婦人服、紳士服、子ども服などカテゴリーを充実させていく。

ITベンチャーのtab(東京・千代田)が6日からスタートさせる、モバイル向けショッピングサイト「tabモール」への出店で実現した。松屋銀座は、店内に試着スペースのある専用カウンターを設置。事前に「tabモール」で予約すると商品到着を知らせるメールが届く。ユーザーは、専用カウンターで実物を確認したり、試着したりしたのち、「tabモール」上で決済する。

購入せずに返品することも可能で、配送料、返品料ともにメーカーが負担する。「ただし、ブランド側はそういったコストを勘案して百貨店や商業施設との料率を調整したり、商品をある程度まとめて返送する、といった手法でコストを抑えられる」(tab 広報担当)。商品の取り置き期間は原則1週間。

tabは、2015年春までに池袋、新宿、渋谷など都内主要エリアの百貨店や商業施設への導入を目指す。同年内には全国の主要エリアに広げる考え。大阪では6日から、千趣会が「ベルメゾン暮らす服鳳店」(大阪・堺)でスタートさせる。


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