わかりやすいところで言うと、「景品」や「水飴」を目の前に置いて、お客さんの心に揺さぶりをかけます。「景品」がもらえるとわかった瞬間に子供たちは、勢いよく手を挙げるようになります。間違っていても「答えることに意義がある」なんて言って、景品をあげるとますますみんなムキになって手を挙げて、収集のつかないくらいの盛り上がりとなるのです。
また、裏の仕掛けで言うと、「ツッコミどころを仕掛ける」こと。必ず、紙芝居の画劇やセリフの中に、「それ、ちゃうー!」という声が飛んでくる明らかなツッコミどころを入れておきます。
たまらず、ツッコミを入れるお客さんの声をうまく拾うところから、その場の雰囲気を温めていくのです。
プレゼンでも、一方通行のプレゼンでは、話している方も聞いている方も居心地が悪く、「検討します」で終わってしまいます。けれども、ツッコミどころを残して置いて、相手の疑問や意見を引き出すところから、引き込んでいく…まだまだ私もうまいこと行かないことばかりですが、紙芝居から応用したいと思うのです。
この紙芝居プレゼン術の理論と実践を体系化して、またもう一冊本を出したいなと思ったり(笑)
もちろん、自分にはまだまだ足りていないことが多すぎて、「守破離」の「守」部分を鍛えることが先決だと思っています。が、「破」「離」のフェーズでどっかんどっかんと作っていきたいと思っています。
と勝手な妄想、いや本気の妄想で、担当させていただいたコラムは終わります~
ちょんちょんちょんちょーーん!
(拍子木)
髙田真理(たかたまり)
電通関西支社 マーケティングデザイン局所属。
2012年に京都大学大学院農学研究科を修了、入社以来プランナーとして広告戦略の立案などに従事。新入社員時代にコピーライター養成講座基礎コースを受講。
第7回OAAA広告エッセイ大賞グランプリ受賞、2014年9月「世界一の紙芝居屋ヤッサンの教え(ダイヤモンド社)」を出版。趣味はミュージアム巡り。
『コピーライター養成講座』
一流を育てる実践型カリキュラム
多彩な修了生を輩出している本講座。広告クリエイティブだけでなく、インタラクティブ領域のコミュニケーション、マーケティングやメディアクリエイティブなど、さまざまな視点からコミュニケーションを構築する能力を養い、次世代のクリエイターを育てます。