今回は、このたび『GMO Market Observer』を導入したアシックスジャパンの取り組みをご紹介します。スピードやコスト面で優れたDIY型リサーチを取り入れることで、企業のマーケティング活動にどんな可能性が広がるのでしょうか。アシックスジャパン マーケティング部長の田中繁さんと、調査をサポートしたGMOリサーチの白鳥陽香さんに聞きました。
調査票作成から集計までをスピーディーに実施
――今回の調査の経緯と、DIY型(セルフ型)リサーチ『GMO Market Observer』を採用した動機について教えてください。
田中 今回調査したのは、働く女性向けのヒール(かかと)のある靴についてです。アシックスでは、働く女性向けの『GIRO』というシリーズを展開しています。これらは当社で「機能パンプス」と呼んでいるジャンルで、ビジネス以外のシーンも含めてどんな場面で履いているのか、どんなニーズや不満があるのかについて調査しました。回答から得られるダイレクトなニーズだけでなく、潜在的な意識をすくい上げたり、コミュニケーション施策のヒントを得ることなどにも期待しています。
アシックスはスポーツ用品以外にも様々なブランドを展開しています。例えば革靴事業は30年ほどの歴史があり、スポーツシューズのノウハウを生かして日本人の足に合った革靴を提供してきました。機能パンプスは数年前から力を入れているジャンルで、スニーカーのような履き心地が特長です。
調査の規模や手法はその時ごとに使い分けていますが、機能パンプスのように強化したいブランドがいくつもある中で、それらにまで予算や労力を割けていないことが課題でした。社内でスピーディーに実施できるDIY型(セルフ型)リサーチを導入したのはそんな理由からです。今回の「機能パンプス」はその最初の取り組みとして実施しました。
――調査はどのように進めていきましたか。
白鳥 アシックスジャパンのご担当者様にアンケートの作成から集計までをご自身で行っていただき、調査票の作成から分析のアドバイスに至る一連の過程を当社でサポートさせていただきました。
調査サンプルは20代から40代の女性を年代別に均等に配分し、合わせて1000人から回答を集めました。条件は有職者で(アシックス製に限らず)ヒール靴を持っている方。GMOリサーチが保有する消費者パネルに対して15問のアンケートを配信し、データ収集から集計まで行いました。
調査票には文章だけでなく、ヒール靴の写真を入れるなど、ご意向に沿った形で作成いただくことができました。また、金曜日の夜にアンケートを配信し、月曜日の朝には回収が完了するというスピーディーな結果を得ることができました。
――今回の調査で気づいたことは。
田中 ヒールが高い靴の場合、足に合ってないと猫背になったり疲れやすかったりといった悩みをよく聞きますが、それでも無理して履き続けている方が多いことがわかりました。そこから、例えば「疲れにくい」「解放感」といったワードが共感されやすいのでは、といったヒントが得られました。
また、我々も開発部門もよく、(ヒールの高さが)3センチ~4センチと7センチではどう違うかといったことをよく議論するのですが、ユーザーの方々は履いている靴のヒールの高さをあまり意識していないことがわかりました。これはやや意外でした。
白鳥 あまりヒールの高さでは決めていないかも知れません。
田中 高さ違いで何足か揃えているのか、むしろコーディネート重視なのか、といったことは、今後グループインタビューなどで詳しく聞いてみたいですね。
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