Gunosy発表時の報道は真意が伝わっていない可能性も
11日のリリースの後、筆者は発表会で登壇したGunosyの福島良典CEOと竹谷祐哉COOを訪問した。理由は発表の真意を聞きたかったことと、色々なコラボレーションの可能性を考えたかったから。そして何よりも報道が偏っていて内容がきちんと伝わっていないのではないかと懸念したからである。
写真はGunosy福島良典CEO(左)、筆者(中)、Gunosy竹谷祐哉COO(右)
“検索がスキップされる”のはあくまでもアプリの中の話
記者会見後の報道でとかくフォーカスされていたのが電通の登録商標である消費者行動パターン“AISAS(Attention, Interest, Search, Action, Share)”の真ん中の“Search”が無くなるという点であろう。検索が無いというのはあくまでもアプリ内の話であるという点が抜けていたということである。
これは考えてみれば当然のことで、アプリ内には検索BOXがないのでわざわざアプリを終了し、切り替えて検索するという行動はとる意味がないということであろう。説明が足りなかったという部分を指摘すると福島氏と竹谷氏ともに説明不足を認め反省していたように見受けられる。また、これは筆者独自の見方ではあるが、そもそもアプリを開いているということは既にAttentionは取れているわけでその意味では本来の意味でのAも存在しない“IAS(Interest, Action, Share)”モデルということになろう、あくまでもアプリの中での話であるが。
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江端 浩人(事業構想大学院大学教授)
米ニューヨーク・マンハッタン生まれ。米スタンフォード大学経営大学院修了、経営学修士(MBA)取得。伊藤忠商事の宇宙・情報部門、ITベンチャーの創業を経て、2005年日本コカ・コーラ入社、iマーケティングバイスプレジデント。2012年9月から日本マイクロソフト業務執行役員セントラルマーケティング本部長。2014年11月よりアイ・エム・ジェイ執行役員CMO。2017年3月ディー・エヌ・エー(DeNA)入社。現在、同社執行役員メディア統括部長兼株式会社MERY副社長。
日本コカ・コーラ在職中は、同社が運営する会員制サイト「コカ・コーラ パーク」を開発し会員数約1200万人、月間PV約10億を誇る巨大メディアに成長させた。
日本アドバタイザーズ協会Web広告研究会が主催する「Webクリエーション・アウォード」で、2010年度の最高賞「Web人大賞」を受賞。2014年に日経BP広告大賞を受賞。2012年4月に開学した「事業構想大学院大学」の教授に就任。日本マーケティング学会会員。
米ニューヨーク・マンハッタン生まれ。米スタンフォード大学経営大学院修了、経営学修士(MBA)取得。伊藤忠商事の宇宙・情報部門、ITベンチャーの創業を経て、2005年日本コカ・コーラ入社、iマーケティングバイスプレジデント。2012年9月から日本マイクロソフト業務執行役員セントラルマーケティング本部長。2014年11月よりアイ・エム・ジェイ執行役員CMO。2017年3月ディー・エヌ・エー(DeNA)入社。現在、同社執行役員メディア統括部長兼株式会社MERY副社長。
日本コカ・コーラ在職中は、同社が運営する会員制サイト「コカ・コーラ パーク」を開発し会員数約1200万人、月間PV約10億を誇る巨大メディアに成長させた。
日本アドバタイザーズ協会Web広告研究会が主催する「Webクリエーション・アウォード」で、2010年度の最高賞「Web人大賞」を受賞。2014年に日経BP広告大賞を受賞。2012年4月に開学した「事業構想大学院大学」の教授に就任。日本マーケティング学会会員。
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