複数サイトの統合化を実現した「T-SITE」大規模プロジェクトの舞台裏

レコメンド機能によりユーザーへの情報を最適化

「T-SITE」の実現には大きく2つの目的があったと根本氏は話す。1つは、サイトを統合し、お客様の利便性を上げることで、より使いやすいサイトにすること。もう1つは、5000万人のT会員のデータベースを活用し、ユーザーに最適な情報を届けることだ。

根本氏は、「CCCは、元々ライフスタイルを提案する会社であり、これまで30年にわたって、エンターテインメントを中心に様々なサービスを展開してきました。その中で蓄積されたデータベースを活用し、例えば、個々のユーザーの属性に趣味・嗜好を掛け合わせたランキングを360万通り作成することもできます」と話す。

「T-SITE」が今後提供を予定しているサービスは、エンターテインメントだけでなく、ショッピングやグルメなど、ベンチャーやスタートアップの企業と協業するサービスまで多岐にわたる。しかし、そうした企業には十分な広告費がなく、これまでサービスをユーザーに知ってもらう機会がなかった。

レコメンド機能を持つ「T-SITE」に対する期待は高く、10月〜11月に東京、大阪、九州で行ったベンチャー・スタートアップ企業向け説明会では、200社を越える企業が集まったという。

「最も魅力に感じてもらっているのは、5000万人のデータベースを持っていることであり、ユーザーに最適な情報をレコメンデーションできるというコンセプトです。こうしたマッチングが可能になった今、世の中に新たな価値を生めるのではないかと考えています」(根本氏)。

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ユーザーに最適な情報をレコメンドする機能が備わった「T-SITE」では、30代男性という属性に加え、趣味・嗜好に応じた記事やランキング情報が表示される。

デジタルマーケティングの戦略から実行までをサポート

このプロジェクトの成功のカギを握っていたのが、IMJのサポートクオリティだ。

企業のデジタルマーケティングにおける実績が多い同社の高橋氏は、多くの企業に共通しているデジタルマーケティングの課題として、戦略を立てる側と実行する側の分断を挙げる。

「部門のトップが掲げている戦略やイメージが、実際に現場での作業に結びついていないケースは多く見られます。企業としてビジョンがあっても、現場では目の前の仕事に追われて実行されずにいることが多い。私たちは、トップと現場の間に入り、課題を整理した上で、できるだけ戦略がストレートにアウトプットにつながる流れをつくっていきたいと考えています」。

企業がデジタルマーケティングにおいて抱える課題は様々だが、その認識がトップと現場で異なることに、課題の本質があると高橋氏は言う。

「デジタルマーケティングにおける課題は、上層部と現場リーダーによって認識されていることが異なり、課題自体も散在しているケースが多い。まず、それらを整理することで、全体の課題を可視化し、共有する必要があります」。

カスタマーエクスペリエンスの向上の重要性が叫ばれる現在、「T-SITE」のようなユーザー視点でのサービス提供の動きはますます加速することが予想される。

その一方で、企業が抱える最も大きな課題として想定されるのが、改革を進める実行力の欠如だ。

「当社の最大の強みは、コンサルティングだけで終わらせず、コンサルティングした内容の実行までをサポートすることです。戦略を実行する組織をつくり、ビジョンづくりからシステム開発、制作、運用、その後のPDCAサイクルまでを支援することで、企業のデジタルマーケティングを進化させることができます」(高橋氏)。

同社では、今後の動向を見据え、これまでの知見やノウハウを基にした新たなサービスの開発に動き出している。

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戦略の可視化だけではなく、「組織」「チーム体制」「スキル」といった視点も踏まえ、デジタルマーケティングの成熟度を「診断」したうえで、実行のための支援プランニングを行う。



お問い合せ
株式会社アイ・エム・ジェイ マーケティング&セールス本部
TEL:03-6415-4268
E-mail:sl-info@imjp.co.jp

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