商品購入者の口コミを誘発するには?

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商品購入者の口コミを誘発するには?

それは僕がまだカタログハウス(「通販生活」を発行する通販企業)に勤めていた頃、あるファミリーレストランで見かけた光景です。4〜5人の女性たち(おそらく40歳代くらいの主婦?)が、通販生活の商品についておしゃべりをしていました。

「この帽子はクチャクチャにたたんでバッグに入れても生地がシワにならないし、取り出した途端にツバの所もピンとして、すっごくいいのよ♪」

「わー!スゴ〜イ」(一同驚き)

「私のこの小銭入れね、口がこんなに広がるのよ、ホラ! だからレジに並ぶ時も焦らないですむの♫」

「ナルホド〜」(一同頷き)

「私はこの前、枕を買ったんだけどね… 」

あらかじめ品物を持ち寄るように示し合わせて計画的に行われたのか?どんな趣旨の会合なのかわかりませんが、どうやら集まった友人同士で、それぞれが購入した商品の品評会をしているようでした。

僕はたまたま、彼女たちのボックス席の近くに座ったので話が耳に入ってきます(声が大きかったこともありますけど…)。商品のクレームみたいな話が出てきたらどうしようかと内心ドキドキでしたが、大方は商品をホメてくれている様子だったので、安心してしばらく聞き入っていました。「へえ〜、口コミって、こういうことなんだ!」と思いつつ、「凄いな〜、この人たちカタログを見ないで、僕らが書いたコピーをちゃんとしゃべれるんだ」と感心&感謝の気持ちでいるうち、あることに気づきました。

次ページ 「たとえば「枕」の話なら」へ続く

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向田 裕(通販クリエイティブディレクター/コピーライター)
向田 裕(通販クリエイティブディレクター/コピーライター)

通販クリエイティブディレクター。コピーライター。1990年に総合通信販売会社カタログハウス入社。同社発行「通販生活」の商品ページの企画・商品コピーを担当。95年より読み物ページも兼務。主な企画に「筒井康隆さん、断筆をやめて通販生活に小説を書いてください」(読物記事&CM連動企画)。98年よりテレビコマーシャル制作を兼務 、「じゃぁ、どんな生活がいいの?」「ブッシュ大統領そっくりさんCM」「読者投稿によるCM大賞作」「通販生活の著名人シリーズ」などの企画に携わる。2003年『ピカイチ事典』リニューアルに伴いピカイチ商品開発チームに参加。05年より 「ネット編集部」編集長。2011年より広告企画室 ゼネラルマネージャー。2014年独立後、通販メディア各種制作、コンサルティングの分野で活動。セミナー講師。

向田 裕(通販クリエイティブディレクター/コピーライター)

通販クリエイティブディレクター。コピーライター。1990年に総合通信販売会社カタログハウス入社。同社発行「通販生活」の商品ページの企画・商品コピーを担当。95年より読み物ページも兼務。主な企画に「筒井康隆さん、断筆をやめて通販生活に小説を書いてください」(読物記事&CM連動企画)。98年よりテレビコマーシャル制作を兼務 、「じゃぁ、どんな生活がいいの?」「ブッシュ大統領そっくりさんCM」「読者投稿によるCM大賞作」「通販生活の著名人シリーズ」などの企画に携わる。2003年『ピカイチ事典』リニューアルに伴いピカイチ商品開発チームに参加。05年より 「ネット編集部」編集長。2011年より広告企画室 ゼネラルマネージャー。2014年独立後、通販メディア各種制作、コンサルティングの分野で活動。セミナー講師。

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