「優良顧客を特定し、ロイヤルカスタマーに育成する」——ソーシャルメディア上でのキャンペーンで最も大切なこととは

サッポロビールFacebookページでは、サッポロビールファンとコミュニケーションし、優良顧客(ロイヤルカスタマー)を育成することが目的の一つとなっているのは前回お話しした通りです。キャンペーンに関しても、数多く実施すれば良いとは思っておらず、Facebookページの活用ステップに基づき進めています。

サッポロビールのFacebookページの活用ステップは、Facebookのマーケティング思想である「BCEI」に基づき、「Build」→「Connect」→「Engagement」→「Influence」となりますが、「Connect」⇔「Engagement」を何度も繰り返すことによって、「Influence」へと進みます。当社の場合、ファン数を追うのでなく、その先の「リーチ数」や「顧客経験価値」の2つに注力していくべきと考えています。

その次に、当社がデジタルマーケティング上、必要とするターゲット顧客(下図)を策定します。縦軸にWeb影響力の大小を表し、上がオンライン、下がオフラインになっています。また、横軸はブランドとの繋がりの強弱(購買経験の有り無し)を表しています。


・青色部分:SNSユーザーは、第三者に影響を与える可能性はあるがブランドとの繋がりは不明

・黄色部分:ヘビーユーザーは、ブランドと強い繋がり売上に貢献するがWebへの影響力は少ない方が多い

・グレー部分:一般のお客様

・オレンジ部分:Webへの影響力も大きくブランドとの繋がりも強いお客様をロイヤルユーザー

左下のWebの影響力も小さくブランドとの繋がりが弱い未来のお客様には、店頭やテレビ、雑誌などのメディアからアプローチし、右下の既存の当社お客さまには、魅力あるクーポンやキャンペーンを実施することとなります。

そして、右上のWebへの影響力も大きくブランドとの繋がりも強いお客さま(ロイヤルユーザー)を特定するために実施したキャンペーンが、ある新製品発売後に実施した写真投稿キャンペーンとなります。

お題として、サッポロビール商品を飲んだシーンや食べた料理の写真を一緒に投稿してもらい、採用された写真はサッポロビールFacebookページに投稿するという企画でした。

次ページ 「投稿時に、NPS®調査を行った結果」へ続く

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森 勇一(サッポロビール デジタルマーケティング室)
森 勇一(サッポロビール デジタルマーケティング室)

プロフィール
サッポロビール株式会社
営業本部 営業戦略部 デジタルマーケティング室
森 勇一

2009年よりサッポロブランド戦略部宣伝室に異動しWEBサイトリニューアルを実施。
現在サッポロビールWEBサイトを担当し、ソーシャルメディアなどにも取り組む。
2013年11月、インターネット分野で優れた成果を挙げた人材を表彰する第1回Webグランプリ(日本アドバタイザーズ協会Web広告研究会主催)の「Web人部門」にて、ビール業界で初めて企業公式フェイスブックページを立ち上げるなど、ソーシャルメディアを活用した取り組みが評価され「Web人大賞」を受賞。

森 勇一(サッポロビール デジタルマーケティング室)

プロフィール
サッポロビール株式会社
営業本部 営業戦略部 デジタルマーケティング室
森 勇一

2009年よりサッポロブランド戦略部宣伝室に異動しWEBサイトリニューアルを実施。
現在サッポロビールWEBサイトを担当し、ソーシャルメディアなどにも取り組む。
2013年11月、インターネット分野で優れた成果を挙げた人材を表彰する第1回Webグランプリ(日本アドバタイザーズ協会Web広告研究会主催)の「Web人部門」にて、ビール業界で初めて企業公式フェイスブックページを立ち上げるなど、ソーシャルメディアを活用した取り組みが評価され「Web人大賞」を受賞。

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