米イーマーケターが推計した世界累計のEコマース売上高によると、2015年は191兆9460億円(1兆5920億ドル)規模となる見込み。日本におけるEコマース売上高は9兆5650億円(793億3000万ドル)で14年比12.0%増との予測だった。対象は世界22カ国で、日本は中、米、英に次ぐ第4位につけた。
世界のEコマース売上高の伸びをけん引するのは中国で、2015年の推計は13年比約1.8倍の5626億6000万ドル。14年は、1年に1回以上Eコマースを利用した人は中国全人口の約27.5%ながら、実店舗と合わせた小売売上高の10.1%を占める計算で、活発に利用していることが伺える。
日本は14年にかけ、いわゆる「格安スマホ」への参入が相次ぎ、月額料金の低さや料金プランのシンプルさが呼び水となってスマートフォンがシニア層、主婦層を中心に普及しはじめた。今年5月以降は、スマホやタブレット端末の「SIMロック」の原則無料解除を義務化する方針もあり、さらに広がりに拍車がかかる。
総務省の「情報通信白書」(2014年)によると、スマホを保有することで、ネットショッピングやオークションの利用頻度が増えた人は29.7%に上る。スマホがさらに普及することで、販売機会が増える見込みは高い。新たにスマホを手にした層に、どうやってアプローチしていくか。15年は、「格安スマホ」拡大と共に、モバイル施策を洗練させることが求められそうだ。