【前回記事】「主役はモバイルからIoTへ、世界が注目するテクノロジーの祭典——現地からレポート「CES2015」②」はこちら
毎年、米ラスベガスでは正月明けにCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)が開催されます。CESは出展企業が2700社以上、さらに世界140カ国から15万人以上が参加する世界最大規模の家電トレードショーです。また、ここ数年は家電以上にIT・テクノロジーに関する最新トレンド発信の場として注目されています。
(著者:電通 CDC プロジェクト・プロデューサーズルーム部長、事業開発ディレクター 森 直樹)
(著者:電通 CDC プロジェクト・プロデューサーズルーム部長、事業開発ディレクター 森 直樹)
全部を見るのは不可能?
展示規模も過去最大級
現地レポート3回目は、メイン会場を中心に展示会場の様子をお伝えします。CESのメイン会場LVCC(コンベンションセンター)は、18万5800㎡(幕張メッセの約3倍)と非常に巨大です。国内外の家電、オーディオ、PC、モバイル、各種周辺機器を始め、自動車、ヘルスケア、住宅、サイネージなどなど、B2C、B2Bのあらゆる業界が出展しています。
CESの展示は、テレビやモバイル、自動車関連などの展示があるメイン会場としてTech Eastに加えて、ウェアラブルや3Dプリンター、スマートホームなどの新興技術系の展示があるCES Tech West。さらに、今年からは広告・メディア関連の会場としてC Spaceが設けられています。
私が参加し始めた5年前もその広さに圧倒されましたが、その規模はさらに年々拡大しています。したがって、事前の計画が重要。私は、グーグル・カレンダーに15分毎のスケジュールを事前に書き込み、15分刻みで計画的に会場巡りとセミナー参加をしていますが、それでも4日間かけて全体の6割も回れていないのではないかと思います。
かつて出展の目玉であったマイクロソフトは出展しなくなり、スマートテレビやモバイル、PCなどの出展は縮小していますが、かわりに自動車、ウェアラブルやヘルスケア、スマートホームなどの新興サービスの出展規模が拡大し、全体としては展示会場が最大規模となっている所に、米国IT市場の新陳代謝の激しさと勢いを感じます。