2015年注目のデジタルマーケティングキーワード
事実に基づく、個客理解 Behavior Marketing
消費者のニーズが、いつ、どこで発生するかが分からないデジタル化の進んだ現在。あらゆるチャネルをシームレスにつなぎ、魅力的なエクスペリエンスを提供することで、顧客満足を高めることが求められている。
しかし「お客様一人ひとりが満足するような最適なタイミング、チャネルを選び、カスタマイズしたコンテンツの配信を実現できるのが理想です。しかし、社内に顧客データや顧客の行動履歴データが散在し、マーケターはこれらのデータを制御できない環境にあることが多い。さらに顧客の行動が断片化しているため、顧客とブランドの間のインタラクションが分析できなくなっています」と日本アイ・ビー・エム(IBM)の岩佐朱美氏は指摘する。
飲食店やアパレルショップなど、フェイストゥフェイスの接客をする業態であれば、“個客”の状況に合わせた最適なおもてなしが可能だ。こうした接客が可能になるのは「顧客のステータス」を理解していること。加えて、ステータスは時間が流れる中で変化していくものだが、ステータスの背後にある文脈を察知することも求められる。
岩佐氏は「ワントゥマスのコミュニケーションでは、多くの企業が顧客との接点を“点”で捉えて、背後にある文脈まで理解できていません。顧客の『Behavior』(行動・振る舞い)に基づき、“個客”の行動パターンを解析。そのパターンに応じた、アプローチが満足度向上につながります」と話す。
例えば同じ40代の女性であっても専業主婦であれば、子どもを送り出して家事を終えてホッと一息つく昼ごろにメールのオファーが届けば、目にしてもらえるかもしれない。しかし属性は同じでも、働いている女性であれば平日のメールは読まれないどころか、迷惑に感じられてしまう。そして、この行動パターンを理解したアプローチが満足度を高めるポイントになる。
「Webサイトの閲覧履歴、サイトへの流入経路など、デジタル上に蓄積されるデータだけでも、その人の、日ごろの行動パターンは見えてきます」と岩佐氏は話す。
【企画協力】
日本アイ・ビー・エム株式会社 ソフトウェア事業 スマーター・コマース営業部
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