仲畑貴志 (1970年TCC入会)
やはり新人賞をもらった時の年鑑がいちばん。
いま見ると、サングラスをかけて渋い顔をしているけれど、
こころは嬉しく熱くなっていたのだった。
2冊買って、その頃は、まだ京都に健在だった両親に1冊送ったら、
「コピーライターって、なんや?」という手紙が来た。
岩崎俊一 (1977年TCC入会)
若者よ、コピー年鑑をそばに置け
大学を出て、大阪の小さな広告代理店に就職し、見よう見まねでコピーを書き初め、
その割には自信過剰で、もしかしたら、オレ、会社のどの先輩よりもうまいかも
などといい気になっていた僕の前に、ある日、ドンと置かれた一冊の分厚い書籍。
それが生まれて初めてみるコピー年鑑だった。表紙を開いて腰をぬかした。
それは日頃、自分が見たり書いたりしているコピーとは似ても似つかないものだった。
すごい。言葉が生きている。言葉が、自分に与えられた使命に欣喜雀躍しながら輝いている。
これがコピーか。心底僕は感動した。
以来、その会社でコピー年鑑は、ほぼ僕の独占物となった。これは嘘でも誇張でもない。
コピー年鑑は、これから何とかなろうという者にとって、絶対にそばに置く一冊だ。
中山佐知子 (1986年TCC入会)
駆け出しの雛としてコピー年鑑を手に取って、
はじめて目にしたのがキユーピーのグラフィック広告でした。
これはもう、完全に脳に刷り込まれています。
秋山晶さんを祖として崇める心は一生変わらないと思います。
しかし、崇める心をちょっと脇へどければ
TCC年鑑には密やかな楽しみや驚愕がたくさんありました。
ええっ、この人とこの人の若いころはなぜこんなに似ているの?
まあっ、この人は映画スターのような新人賞時代から何キロお太りになったのかしら?
この年齢になってやっと白状できるのですが、
年鑑に対する駆け出しの視点として実にけしからぬものでした。
これをお読みになる若いかたがたは、
そのような悪心を起こさないようにお願いすると同時に、
でもしかし、いま手に取る年鑑が10年たったときに生れるはずの
「まあっ」や「ええっ」の娯楽に注意を喚起しておきたいと思います。
「コピー年鑑2014」発刊記念トークセッション「人を動かす人の言葉」開催
-おこしやす TCC in ヒカリエ-
広告業界を目指す学生、若い世代の制作者などから毎年好評を博しているTCC主催のトークセッション。今回はスペシャルゲストとして、世界中でブームを巻き起こし続ける体感型イベント「リアル脱出ゲーム」の開発者加藤隆生氏と、全世界で940万回以上も再生されたWEB動画「雪道コワイ」の企画制作者眞鍋海里氏を迎え、いま最も「人を動かす人」の二人が「今の広告」の課題は何か、「これからの人を動かす言葉」はどうあるべきかを語り尽くします。当日12時から17時までは、1963年の創刊から最新まで52年分の全コピー年鑑を自由に閲覧することもできます。
日時:2015年01月26日(月)※入場無料
12時~17時 1963年創刊から最新までの全52冊のコピー年鑑を一挙展示(閲覧自由)
19時~21時 トークセッション「人を動かす人の言葉」(要事前申込・先着予約順・定員60名)
場所:渋谷HIKARIE 8階 COURT
〒150-8510 東京都渋谷区渋谷 2-21-1 渋谷HIKARIE 8階
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