BRAIN ONLINE VIDEO AWARD 第1回BOVA 一般公募部門 グランプリ受賞者インタビュー 谷山剛、十島将二郎

次世代クリエイターの発掘を目的に、2013年冬に誕生した「BOVA」。第1回目の一般公募部門グランプリには、ニューバランス ジャパンへの応募作品「SUPER NB Bros.」が選ばれた。「やんちゃさ」や「自由さ」が高く評価された同作は、どのように生まれたのだろうか。

写真左から、十島将二郎さん、谷山剛さん

「審査員が大物クリエイターばかりで、作品を見てもらいたいなと思ったことが応募動機です」と話すのは、「SUPER NB Bros.」を制作した谷山剛さんと十島将二郎さん。

「課題は、ターゲットが広く商品もとっつき易かったことから、最初にニューバランスに決めました」(谷山さん)。同社からの課題は、走ることが競争や苦行のように思っている古い考えを捨て去り、ランニングをすべての人が楽しめるような新しい形に進化させることだった。

早速、2人はランニングの楽しさを再確認するために、六本木を走る。「とりあえず走ってみるか、といった軽いノリで始めたらただただツライだけで全然楽しくないんですよ。おれたち一生ランニングに興味持てないわなんて話してて、課題決定1時間後には挫折してましたね」(十島さん)。

その体験から、普段走らない人を走る人に変えるには、“走ること”にさらなる楽しさを加える必要があると考える。「そこから、子どもが楽しく遊べる案や、ドキドキをテーマにした案を考えましたが、どうもしっくりこない。ただ、締め切りの迫る1月頭の打ち合わせで、谷山がゲームというキーワードを出してくれて視界が一気に開けました」(十島さん)。

「SUPER NB Bros.」の一場面。実際にゲーム空間を激走しているかのような完成度の高さとユニークなアイデアが評価された。

ゲーム。それも横スクロールゲームは、キャラクターが常に走っており、ニューバランスとの親和性が高い。さらにゲームであれば世界中に広まる可能性を秘めている。

「ただの動画コンペではなく、オンライン動画コンペなのだから、世界へ広めたいという気持ちは最初からありました。だからこそ、表現や権利面でグレーな部分を抱えるリスクをとっても、人が人に広めたくなる作品を目指しました」(谷山さん)

結果として、動画の視聴者や審査員からは予想通りの反響を得られた。「ただ、仕事で出来ないハチャメチャをやってみたという側面もあるので、僕らの真似はしない方がいいかもしれませんね」(谷山さん)。

谷山剛(たにやま・つよし)
IKIOI ディレクター
十島将二郎(としま・しょうじろう)
ゼロスピン プロデューサー

第2回BOVAのご案内

「話題になる」「新たなアイデアにあふれている」オンラインに特化した動画コンテスト。「一般公募部門」と「広告主部門」の2部門で、プロ・アマ問わず広く作品を募集します。

■最終審査員
川村真司(PARTY)・木村健太郎(博報堂ケトル)・齋藤精一(ライゾマティクス)・佐々木康晴(電通)・澤本嘉光(電通)・谷川英司(TOKYO)

■作品募集:2015年1月20日~3月16日
■結果発表:6月1日

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