コピー年鑑と私――谷山雅計、佐倉康彦

東京を中心に日本全国で活躍するコピーライター、CMプランナーで構成される東京コピーライターズクラブ(略称:TCC 会長:仲畑貴志)は、TCC審査会を勝ち抜いた優秀な広告を収録する「コピー年鑑2014」の発刊を記念したトークセッションを1月26日、渋谷ヒカリエ8/COURTで開催する。それに先立ち、コピー年鑑をテーマにしたコラムシリーズ「コピー年鑑と私」を紹介する。

谷山雅計 (1987年TCC入会)

20歳のとき「このコピー年鑑という本に名前が載るひとになろう」と思って、
いまの仕事を選びました。コピーライターという職業には、
免許も特殊な専門用具も必要ないけど、
「これだけはもっているシンボルのような存在」といえば、
やっぱり「年鑑」なんじゃないかなと感じます。
いわゆる「年鑑でコピーの写経」のようなトレーニングはしたことがない私ですが、
本棚に30年ぶん積み重なってること自体が、ああこれだけの間じぶんはずっと
じたばたコピーに悩んできたんだなあと思いださせてくれる。
ある意味「お守り」のような存在です。

佐倉康彦 (1991年TCC入会)

コピー年鑑は、万引きできない。

コピー年鑑は、高い。値段は勿論、
その存在が遙か彼方の高みにあって、
上から目線でコゾーの私を見下ろしてた。
広告屋のパイセンが、
やれ、掲載されているボディコピーを写経しろとか、
スタッフリストも見ろとか、
年鑑に纏わる(まつ)あれやこれを教示してくれるんだけれど、
20代そこそこのコゾーが、
ハイ、そーですかってポンと買えなかった。
座右の書とするなんてムリだっつの。
しかも、質(たち)が悪いのは、毎年刊行されたんだ。
そんな金あったら飲んじゃうっつの。年代物のウイスキーとか。
ま、図書館だったなぁ、私の場合。
で、唯一、年鑑をタダでもらえるのが新人賞を獲れた時だった。
それまでは、買わなくていーよ。
あ、万引きはできないよ、重いしデカ過ぎて。

「コピー年鑑2014」発刊記念トークセッション「人を動かす人の言葉」開催

-おこしやす TCC in ヒカリエ-

広告業界を目指す学生、若い世代の制作者などから毎年好評を博しているTCC主催のトークセッション。今回はスペシャルゲストとして、世界中でブームを巻き起こし続ける体感型イベント「リアル脱出ゲーム」の開発者加藤隆生氏と、全世界で940万回以上も再生されたWEB動画「雪道コワイ」の企画制作者眞鍋海里氏を迎え、いま最も「人を動かす人」の二人が「今の広告」の課題は何か、「これからの人を動かす言葉」はどうあるべきかを語り尽くします。当日12時から17時までは、1963年の創刊から最新まで52年分の全コピー年鑑を自由に閲覧することもできます。

日時:2015年01月26日(月)※入場無料
12時~17時 1963年創刊から最新までの全52冊のコピー年鑑を一挙展示(閲覧自由)
19時~21時 トークセッション「人を動かす人の言葉」(要事前申込・先着予約順・定員60名)
場所:渋谷HIKARIE 8階 COURT
〒150-8510 東京都渋谷区渋谷 2-21-1 渋谷HIKARIE 8階
地図はこちらから

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