純利益4割増と躍進 広告事業の成長は鈍化傾向
米グーグルが29日発表した2014年10~12月期連結決算では、売上高は前年同期比15%増の181億300万ドル(約2兆1350億円)だった。当期純利益は同比40.9%増の47億5700万ドル(約5610億円)。14年通期の売上高は前年比18.9%増の660億100万ドル(約7兆7850億円)、純利益は同比11.8%増の144億4400万ドル(約1兆7040億円)で増収増益だった。
14年10~12月期の広告事業は、売上高の7割を占める自社サイトからの収入が124億3000万ドル(約1兆4660億円)で、前年同期比17.9%増。同2割を占める提携ネットワークからの収入は37億2000万ドル(約4390億円)で、同比5.7%増だった。コンテンツ配信ほか広告外の収入は、同比18.2%増の19億5000万ドル(約2300億円)となった。
主力の広告事業の成長が鈍くなっている。14年10~12月期の全体の広告のクリック数は14%伸びたが、クリック1回あたりの広告料金は3%減となった。広告単価は14年第1四半期から、前年同期比で2~3%ずつ減り続けている。一方、クリック数の伸び率でも、第1四半期の26%増、第2四半期の25%増から、第3四半期は17%増、当期は14%増と鈍化している。
米グーグルは、オンライン広告市場で圧倒的なシェアを持つが、米フェイスブックや中国勢がじわじわとその壁を削りつつある。米調査会社イー・マーケターの推計では、14年のグーグルのシェアは31.1%で前年から0.4ポイント減。一方、フェイスブックは2ポイント、中国検索大手バイドゥは0.94ポイント、中国EC大手アリババは0.68ポイントと、いずれも増加した。
モバイル分野ではより顕著で、グーグルの14年モバイル広告シェアは前年から6.1ポイント減らして40.5%。一方、フェイスブックは1.8ポイント、アリババは4.6ポイント、バイドゥは2.5ポイントと、それぞれ伸長している。
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