JT、「ルーツ」など飲料事業から撤退 広告コピーの名作多く

JT(日本たばこ産業)が飲料事業から撤退する。4日開催の取締役会で決議した。ことし9月末をめどに缶コーヒー「ルーツ」や、清涼飲料水「桃の天然水」といった飲料製品の製造・販売を取りやめる。自動販売機の運用は、子会社のジャパンビバレッジグループ、ジェイティエースターグループが継続する。

「ルーツ」は、「別件が立て込んでいるはずの部下が今、「いいね」と言った。」(それでも、前を向く。シリーズ)、「新宿の夜景は、残業する僕らのおかげである。」(歌え!ルーツ飲んでゴー! シリーズ)、「考える人に。」シリーズなど、多くの広告コピーで知られる。「桃の天然水」も、歌手の華原朋美さん出演のテレビCM「桃の天然水は桃の天然水は、なんだかヒューヒューです。ヒューヒュー!」で1999年当時、大衆の口の端に上った。

JTは88年に飲料事業に参入、2014年3月期売上高は約500億円だった。マーケティングや商品企画を担っていた飲料事業部社員は配置転換、物流・販売を担当していた子会社のジェイティ飲料社員はJTへの再雇用を基本とし、4日以降、労働組合へ協議申し入れを行う予定。

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