“ダブルゼロ”発泡酒ヒットの舞台裏 2014年緒戦の結果は

「極ZERO」CM想起率は4ブランド中トップ 店頭キャンペーンも奏功

「極ZERO」のターゲットは30代~60代男性で、「淡麗プラチナダブル」は40代男性。その一方で、女性ユーザーも見過ごせない。「淡麗プラチナダブル」は7~9月、女性の平均購入率が前身商品の「淡麗ダブル」に比べ、約70%増加している(インテージ SCI 機能系ビール市場調べ)。「極ZERO」も同様で、女性からも多くの支持を集める。「糖質ゼロの低カロリー面を評価いただいているのではないか」(サッポロビール ブランド戦略部の小林隆太氏)。「極ZERO」は100ミリリットルあたり26キロカロリー。家族の健康を考えて買う動機もありそうだ。

○企画制作/読売広告社+太陽企画

「極ZERO」のCMキャラクターは、お笑い芸人「さまぁ~ず」の三村マサカズさん、大竹一樹さんと、女優の桐谷美玲さんを起用した。「さまぁ~ず」の2人は「ユーザー代表」として、桐谷さんは「極ZEROの商品特長を明確に伝えるメッセンジャー役」として描く。

CMからのブランド想起率を見ると、2014年7月再発売時からテレビCMを展開している影響もあり、一歩リードした格好。2014年9月の想起率は4ブランド中最も高く、“ダブルゼロ”CM想起者合計中の、40%ほどを「極ZERO」が占める。性・年代別で見ると、「さまぁ~ず」、桐谷美玲さんの出演効果から、各世代ほぼ同程度の想起率となった。こうした好調を受け、2015年上期も6000GRPを出稿する計画がある。

特に消費者や流通から好評を受けたプロモーションは、「お買い物代ZERO円」キャンペーン。応募抽選式で、販売増を図りつつ商品名「ZERO」の定着を狙う。「極ZERO」6缶を含む買い物レシート1枚を1口とし、抽選で5900人に購入金額分のオリジナルQUOカードをプレゼントする(上限5000円)。買い物代がゼロ円になるインパクトから大きな反響を呼び、類似キャンペーンも登場したようだ。

次ページ 「追い上げるキリン「淡麗プラチナダブル」の施策」へ続く

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