「広告モデルは採用しない」米ネットフリックス、今秋日本上陸へ

ネットフリックスは、インターネットテレビやパソコン、モバイル端末、ゲーム機で視聴できる。番組制作にも積極的で、2013年から、デビッド・フィンチャー監督(第1話)、ケビン・スペイシー主演のオリジナルドラマ「ハウス・オブ・カード」などが話題に。テレビ番組を顕彰する「エミー賞」も受賞した

米インターネット動画配信大手のネットフリックスが今秋、日本に進出する。同社が米国時間4日、声明を出した。近く東京にオフィスを開設し、日本でブロードバンド回線を引く約3600万世帯をターゲットに普及拡大を目指す。ネットフリックス・ジャパンのゼネラルマネージャーに就くのはグレゴリー・K・ピーターズ氏。同氏は2008年入社で、13年から最高ストリーミング・パートナーシップ責任者を務めている。

今回の進出を機に、日本のテレビ番組や映画の配信を始める。「広告は配信しない。番組1本あたりの課金(ペイ・パー・ビュー方式)も実施しない」という。

米国では49歳以上を中心にいまだケーブルテレビも根強いが、ネットフリックスは18~36歳を中心に移行が進む。「コード・カッティング」(回線切断)という言葉も生まれた。2013年10月、米調査会社ハリス・インタラクティブ調べ

米国での月額料金7ドル99セント~8ドル99セント(936円~1053円)。米市場調査会社NPDによれば2011年の米国ケーブルテレビの平均月額料金は86ドル近くに上るため、若い世代を中心に乗り換えが進む。2014年12月末現在で世界約50カ国の会員数はおよそ5700万人。

ネットフリックスの有料会員数推移。世界50カ国近くに進出し、米国外の有料会員数を伸ばしている

日本での料金体系は不明だが、先行するフールーは月額933円(税抜)で展開している。国内のケーブルテレビ月額は6000~8000円程度で、日本でも移行が起きる可能性がある。ネットフリックスは2015年、世界全体でマーケティング費用に6億ドル規模を投下するとし、オリジナルコンテンツ制作にも30億ドルを投資するという。


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