気鋭の社会学者がアイドルグループのプロデュースをはじめた理由(ゲスト:濱野智史さん)

アイドルが将来アイドルプロデューサーになる構造

権八:“アイドルをつくるアイドル”というコンセプトは、具体的にはどういうことですか?

濱野:一言でいうと、将来、アイドルプロデューサーになってもらうアイドルということです。今は全員アイドルですが、そのうちプロデューサー見習いにランクアップして、将来的には独立しろと。アイドルグループの社長になったら、フリーターで生活するより収入もいい。そもそもアイドルをやっている子が一番アイドルプロデューサーに向いていると思ったんですね、ぼくは自分でやってみて。

澤本:なるほど。

濱野:ただ、今はぼくがプロデューサー見習いみたいなものなので。まずは自分で一通りやって、こうやったら売れたり、CDをつくったりできるのね、ということがわかったら全部そのノウハウをマニュアルにして、メンバーに渡します。それを仕組みにしようと。そうすると、どんどんPIPグループは増えていく。目標は7年後、8年後にAKBグループぐらい超巨大グループになるという目標があります。アイドルの世界は“数が全て”なんです。

中村:数というのは?

濱野:メンバーの数です。AKB48が売れているのはメンバーがめちゃくちゃ多いからです。400人とか、500人とかいます。もちろん質も大事ですけど、多様性の中から突然のように売れる、人気が出るということがあります。それはわからないんですよね。

権八:面白いですね、それは。

濱野:AKBで言えば、指原さんとかも最初はそんなに人気がなかったのに、いきなり1位になった。顔も凄くかわいいとかではないけど、やっぱり才能があってそれをバーッと見出されて一気に売れた。だから、数がいっぱいいるというのは大事なんです。PIPは23人からスタートしていて、今後どこまでいけるかはぼくもわからないですけどね。

澤本:どこまでメンバーが増えるか楽しみですね。PIPの今度の活動に期待しています。今日はありがとうございました。今夜のゲストは濱野智史さんとPIPの方々でした。

構成・文 廣田喜昭

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