さらにイノベーションを求めるマフィアというスタイル
スタートアップに限りますが、さらにイノベーションを求める組織という考え方もあるようです。それは海賊ではなく、「マフィア」というスタイル。
これは、PayPal創業に関わったピーター・ティールをはじめテスラモーターズを起業したイーロン・マスクなど、eBayに買収されてからさまざまな企業を起こした人々を指して「PayPalマフィア」と呼ばれているからでもあります。
投資家であるティールは、リーンスタートアップのようなやりながら少しずつ改善するような少人数の「海賊」を否定し、そのような方法では社会に影響力を与えるような大きな変化は起こすことが出来ないと考えているようです。
彼が目指すのは、規模の上では少人数でも、既存の専門性にはこだわらずに、真に独立して優秀な人々が、社会を変えるインパクトをもったアイデアを生み出すために、創造的に協業することを目指しているようです。各々独立した個人として活動し、特に役割分担のようなものはなくとも、目的をもって連携し協業する姿は海賊よりも自由で創造的な感じがします。
マフィアという言葉のイメージから、逆に新しいエリート主義として批判されても不思議ではないような極端な考え方ではありますが、役割を分担されたエキスパートの協業というのはある程度、創造性に限界が生まれてしまうというのは頷ける気がします。
いずれにせよ、これからマーケティングの世界でもマシンオートメーションやロボットの登場を考えれば、人間しかできないような新しい創造性を生み出すための組織形態や文化というのは未来に向かって進化していくべきでしょう。