熱き“ラジオスター”と、ラジオの魅力と可能性について語る!(ゲスト:大谷ノブ彦さん)

既に完成しているカレーに何かを足してしまう男たち

大谷:お二人はありませんか? カレーに異様にこだわっていた時期みたいな。独身時代に材料にこだわって、1日かけてつくるとか。

澤本:ありましたね。ヨーグルトを入れてみるとか。

大谷:足し算を過剰にやっていた時期というのが男ってみんなあるんですよ。でも、カレーをつくっている間、待たされている女性はみんなイライラしているんですって。男の足し算に対してイライラしているんですって笑。

権八:確かに、そうかも笑。

大谷:女性は男が時間をかけてつくったカレーを食べでもそんなに喜んでないですよね。一生懸命、時間をかけてつくったのに。でも、女性にとっては「早く出せよ!」と。女性は早く出すことが一番大事なんですって、特にお母さんにとっては。

澤本:男は切ないね笑。

大谷:隠し味は1個ぐらいで十分だと笑。最後は“こくまろ”が全てをまとめてくれるからと笑。実際に、いつの日からかぼくらもそうなっていません? 手間をかけたカレーは店で食べればいいから、家はもうチャチャッと。だから引き算になったんですよ。男は一時期、足し算にかぶれるんですけど、「これ喜んでくれないな」と思った瞬間にちょっとずつ諦めていって、最後は引き算のカレーになる。そして、お店に全て任せるという笑。

権八:そういえば、ぼくも一時期ジャワカレーのCMやっていたんですけど、メーカーのほうが相当材料を入れてくれているんですよね。もう既にいろいろなものを笑。だから結構、完成されている。

大谷:もうこれ以上、足すものなんてないんだと笑。

権八:ないんですって笑。メーカーはやっぱり周到に調査しているんですよ。何を足したらお客さんはどういう反応をするか、みたいな。でも結局は、何も足さないオリジナルカレーが一番人気になるらしい。

大谷:そうなんだよなぁ笑。これはいい話だなぁ。引き算、足し算は永遠のテーマですね。

トップクリエイターほどラジオをやりたがる?

澤本:先週、AR3兄弟の川田さんと食事をしたんですけど、あの人も最近ラジオを一生懸命やっているんですね。川田さんのように一見、ラジオを好きではなさなそうな人がじつは物凄くラジオに興味を持っている。おそらく自分の持っているテクノロジーでラジオをいじったら面白いんじゃないかと感じているんだと思う。これって、いいと思いません?

川田さんのラジオ番組「THE HANGOUT」

大谷:この間、川田さんがテレビに出てくれて、ぼくは「澤本さんと同じ匂いがするなぁ」と思ったんですよ。面白いなぁと。ラジオというアナログなものが、映像が見えないというのは超武器で。それこそ引き算中の引き算じゃないですか、画がないって。

澤本:確かに、引きまくってますもんね。

大谷:さっきのエアギターと一緒で、想像力でギターをつくり出せばいいから聴いている人の想像力によって幅が広がっていくって超絶面白いなぁと。そういうトップクリエイターの人達がラジオに対して熱く語るときの面白さって何が生まれるんだろうって思いますね。だから川田さんがテレビで言っていたことをぼくは「ラジオにこれ使えるな」とか「ラジオにできないかな」みたいなことを考えたりしていましたね。

澤本:面白いと思うのは、超最先端にいっている方々と話をすると「ラジオをやりたい」って言うんですよね。ライゾマティクスの齋藤精一さんとか。みなさん聡いから、おそらくラジオをやれば何かが起こる場だと思っているんですよね。実際に結構巻き込んだら何かできると思うな。

大谷:面白いなぁ。ちなみに、今アメリカでパーソナルラジオが凄く流行っていて、デスクでラジオを聴きながら仕事しているらしいですよ。動画の場合はリコメンド(推し)で見る場合が多くて、特にFacebookのいいね・シェアで見るという人が凄く多いんですって。つまりこれは、誰かのお勧め、誰かの熱量なんですよね。

権八:うん、うん。

大谷:だからリコメンダーという人達がアメリカでは大活躍していて、みんなおしなべてとにかく愛情が強い。もう熱量ですよ。ぼくが一番ナイと思っていた熱い人が、世界ではめちゃめちゃアリだったと聞いたときに「面白いなぁ」と思ったんですよね。

澤本:そうかもね。だって、今年の一番売れているカレンダーって松岡修造さんのものですもんね。やっぱり、みんな熱いことを言われたいんですよ。

次ページ 「つくってくれた人には「おいしかったです」と言おう」へ続く

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