ヤフーが狙う「アプリ内広告」、グーグルもアピール
コンテンツ別で成長しているのは「ゲーム」カテゴリーで、広告露出回数と広告収益のいずれも伸ばしている。OMW推計でゲームは、広告収入シェアが前年比10倍の23.6%に拡大。動画や音楽、メディアサイト(アプリ)とほぼ同じ数値になった。露出数シェアでも、同比2.7倍の13.9%となった。
露出回数のシェアを落としたのは「ソーシャルメディア」。12年の16.5%から13年は34.2%と倍の成長を見せたものの、14年は31.4%と2.8ポイント減となった。広告収入シェアでも16.6%で、「音楽・動画」や「ゲーム」との差がつき始めている。
モバイル広告の稼ぎがしらは「アプリ内広告(In-App Ad)」だ。モバイル広告ネットワークのインモビの推計では、広告表示1000回あたりの収益(eCPM)で、アプリ内広告はモバイルサイトの2.5倍に上る。露出数でも80%と圧倒的だ。
ここで動きを見せたのが米ヤフーだった。2月19日、スマホアプリの開発者を支援するサービス「Yahoo Mobile Developer Suite」を発表した。
このサービスを用いると、同社子会社が配信するネイティブ広告や動画広告を掲載しやすくしたり、アプリのインストールを促す広告を出せたりするようになる。開発者の悩みの種であるアプリの収益化を支援する一方で、米ヤフーにとっては成長株のモバイル広告収入を加速させる狙いがある。
グーグルも25日、日本でアプリ開発者向けのイベントを開催。分析ツールやアドネットワークの優位性をアピールした。同日の記者発表内ではAndroidアプリをプロモーションする新施策のテストを続けていると発表し、近く公開する考えであることも明らかにした。
モバイル広告で急成長を見せる企業はもう一つある。フェイスブックだ。