技術による近未来の可能性を示唆したSENSORS IGNITION 2015
今まで紹介したバルセロナでのMWCの大きなテーマは「世界的な通信の発展と規制」であった、その大きな流れを受けて帰国した翌日に参加した日本テレビ主催で番組SENSORSと連動したSENSORS IGNITION 2015 (以下SI2015)はその発展する世界の潮流の中で日本の置かれている状況、特にIoT技術や技術と融合したコンテンツの状況を見ることができてとても有意義な体験だった。また、会場はとても活気にあふれており、新しい技術の可能性を感じられるイベントであった。
以下はイベントのホームページより
「SENSORS」はエンターテインメント領域を中心にテクノロジーの進化で生み出される様々なイノベーションを“発掘”“紹介”ときには“コラボレーション”していくことでその進化を促進するプロジェクトです。「SENSORS」は、テクノロジー×エンターテインメントの未来に関心のある皆様が、様々な分野で革新的なイノベーションに挑戦するうえでの「発火装置=IGNITION」になりたいという思いから、WEB・TV・リアルイベントを連携させた交流の場「SENSORS IGNITION 2015」を開催いたします。
日本の強みは技術の実用化とユーザーインターフェィスか
SI2015は展示と講演会、交流会より構成されていたが展示ブースではユーザーが実際にコンテンツを体験できるコーナーが多く、写真で見ていただけるように非常に賑わっていた。参加者も聞くだけではなく、実際に体験することによってより未来の一端を垣間見ることができたのではないだろうか?
講演の中で筆者が印象に残ったのが、HEART CATCH代表取締役の西村真里子氏をモデレーターに行われたセッション「日本のものづくりが世界を変える、IoTの未来」であった。登壇者は Cerevo 代表取締役岩佐琢磨氏、 Moff 代表取締役高萩昭範氏、ユカイ工学 CEO 青木俊介氏、ispace Founder & CEO袴田武史氏。筆者がこのセッションに興味を持った理由は、バルセロナのMWCでモバイル通信の将来像を垣間見たときにIoTのあり方はどうなるのかということについて考えていたからである。
セッション全体の話は割愛するが、筆者はこのセッションから、日本の技術とコンテンツの融合は非常に進んでおり、しかもユーザーインターフェイスの部分が素晴らしいと感じた。登壇者もどのようにすればユーザーにテクノロジーを通じてリッチな体験を届けられるのかといった観点でディスカッションをする姿勢が素晴らしかった。特に青木氏が示した日本が世界に勝てるものや、IoTに適した機器やサービスは日本の特徴を上手く捉えたものであると考えているのでご紹介したい。