IoTは直接インターネットにつながるか、スマートフォン経由(SoT)になるか?
上記を踏まえ、筆者が考えるIoT (Internet of Things)のあり方に関して仮説を述べたい。多くのサービスはスマートフォン経由インターネットにつながるSoT (Smartphone of Things)ではないかというものである。
人間は直接データを受け取れるものではなくスクリーンなどの媒体を通じてしか情報を消費できないという根本的な理由に加え、他に3つあると考えている。具体的には1) 通信コスト負担の優位性、 2) 通信技術の進捗のスピード そして 3) 機器・コンテンツ間の競争のスピードの向上、である。
1) に関しては、各機器やサービスが独自にインターネットにつながるよりは家庭にあるwifiやいつも持ち歩く携帯の通信契約に乗っかったほうが独自に契約をするより安くて便利なことが挙げられるだろう。2) に関しては5Gに向けて通信技術の発展のスピードが速く、本業でない利用者としての機器メーカーやサービス業者はそれについてゆく手間やコストだけでもかなりのリソースを食われること、そして3)に関しては今後IoTを目指す企業が多くの機器やサービスをリリースする中で、そもそものコストが高くなるうえ自前でアップデートが増えると機器やサービスの提供・更新スピードが落ち結局はビジネスで負けてしまうことが考えられる。
したがって家や自動車などの高額な耐久消費財以外は直接モバイル軽油つながるよりは、スマートフォンとのインターフェイスをいかに快適にするか、それ経由インターネットにつなげるかというSoTに注目したほうが良いのではないかと考えるのであるがいかがだろうか?
江端 浩人(事業構想大学院大学教授)
米ニューヨーク・マンハッタン生まれ。米スタンフォード大学経営大学院修了、経営学修士(MBA)取得。伊藤忠商事の宇宙・情報部門、ITベンチャーの創業を経て、2005年日本コカ・コーラ入社、iマーケティングバイスプレジデント。2012年9月から日本マイクロソフト業務執行役員セントラルマーケティング本部長。2014年11月よりアイ・エム・ジェイ執行役員CMO。2017年3月ディー・エヌ・エー(DeNA)入社。現在、同社執行役員メディア統括部長兼株式会社MERY副社長。
日本コカ・コーラ在職中は、同社が運営する会員制サイト「コカ・コーラ パーク」を開発し会員数約1200万人、月間PV約10億を誇る巨大メディアに成長させた。
日本アドバタイザーズ協会Web広告研究会が主催する「Webクリエーション・アウォード」で、2010年度の最高賞「Web人大賞」を受賞。2014年に日経BP広告大賞を受賞。2012年4月に開学した「事業構想大学院大学」の教授に就任。日本マーケティング学会会員。
米ニューヨーク・マンハッタン生まれ。米スタンフォード大学経営大学院修了、経営学修士(MBA)取得。伊藤忠商事の宇宙・情報部門、ITベンチャーの創業を経て、2005年日本コカ・コーラ入社、iマーケティングバイスプレジデント。2012年9月から日本マイクロソフト業務執行役員セントラルマーケティング本部長。2014年11月よりアイ・エム・ジェイ執行役員CMO。2017年3月ディー・エヌ・エー(DeNA)入社。現在、同社執行役員メディア統括部長兼株式会社MERY副社長。
日本コカ・コーラ在職中は、同社が運営する会員制サイト「コカ・コーラ パーク」を開発し会員数約1200万人、月間PV約10億を誇る巨大メディアに成長させた。
日本アドバタイザーズ協会Web広告研究会が主催する「Webクリエーション・アウォード」で、2010年度の最高賞「Web人大賞」を受賞。2014年に日経BP広告大賞を受賞。2012年4月に開学した「事業構想大学院大学」の教授に就任。日本マーケティング学会会員。
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