原田知世さんとのトンデモナイ初対面
権八:澤本さんは公開時に『私をスキーに連れてって』を見に行ったんですか?
澤本:大学入ってすぐに行きましたね。ぼくは“原田さん大大大好き時代”が高3ぐらいであって、あまりに夢中になりすぎてセンター試験の理科で50点をとってしまい、浪人してしまって。それで逆恨みして、「おれはあの娘に入れあげ過ぎてダメだったんだ!」と・・・。
馬場:えっ、逆恨み!?
澤本:逆恨みに近いし、あと知世ちゃんが、あっ、知世ちゃんだって、原田さんが・・・。
権八:いいじゃない(笑)。
馬場:いいじゃない(笑)。
澤本:原田さんがパーマをかけてモジャモジャにしたときがあったんですよ。映画『愛情物語』あたりから「いいな、と思っていた原田さんと違うぞ」と。まわりにも「もう彼女は終わったよ」とか言っていたんです。その後、『私をスキーに連れてって』の予告編を見たら「あっ、元に戻ってる!」って。だから、原田さんを元に戻してくれた馬場さんは大恩人です。悪い道に行ったものを返してくれたと。こういう映画に出てほしかったし、映画も面白かった。
権八:ぼくの大好きな知世ちゃんに戻ったと(笑)。
馬場:ぼくは初めて原田知世さんを紹介されたときに「主演です」「監督です」とお互いに挨拶したんですけど、忘れられない思い出があって。ぼくはちょっと鼻の骨が曲がっていて、血圧が上がるとよく鼻血が出るんですよ。それで結構やばいときに鼻血を出したことがあるんです。「ここで出したら最悪だよね」っていうところで。なかでも最悪だったのは、原田知世さんと初めてお会いしたときに・・・。
一同:爆笑
馬場:紹介されてすぐに「あっ、すみません!」って。ずっと鼻を押さえて、隠して。でも、全然止まらないんですよ。ますます上気しちゃうから(笑)。上向いて、首の後ろトントン叩いていたら、原田さんに「あの、大丈夫ですか、馬場さん」って・・・。ひどいよね、現れた人がいきなり鼻血をブワーー、ドバドバーッて。
権八:知世ちゃんも心配になったでしょうね。「この人、監督で大丈夫かな」って(笑)。
馬場:そのときは4カ月に1回ぐらい鼻血を出して、3カ月に1回ぐらいは義歯が抜けていたのでね、ひどい状態でしたよ、もう(笑)。