消費者はコンテンツに対して感情的な関わり方をする
人々は、自分がシェアしたコンテンツへの反応を気にしている。「自分がシェアしたコンテンツに対して、他の人が〇〇したら嬉しい」と答えた人の割合を見ると、トップは「興味深いコメントをした」、続けて「それにインスピレーションを得て思いついてことを共有した」である(日本人は「いいね!を押すなど肯定的な評価をした」が2位だが、総じてポイントは低め)。
逆に、「〇〇したら不快」とグローバル調査で答えた人の割合のトップは「あなたをフォローしなくなった/ブロックした」で40%。次点は「無視した」で28%だった。
こうした情報発信行為を通じて、ネット上で名声を得ることに一番熱心なのはティーン世代である。グローバルでは「オンラインで有名になりたい」と答えた16歳は43%に上った。54歳の15%と比べると約3倍もの差がある。日本人はティーンでも18%と、ネット上の自己顕示欲は控えめだ。
グローバルレポートの著者であるUMのグレン・パーカー氏は、「消費者はコンテンツに感情的な関わり方をしています」と説明する。「ユーザーは、ネット上で自分が成し遂げたいと思っていることを達成するための手段としてコンテンツを使います。そのコンテンツがネット上の自分のイメージと結びつくため、それがブランドのコンテンツだった場合、ブランドとの間に感情的な結びつきが生まれます」。ブランドにとって、そのような個人的な行為に関わることは、単にコンテンツが拡散される以上の大きな波及効果がある。
コンテンツは「新しいコミュニケーション言語」であり、シェアは「ソーシャルメディアが可能にしたコミュニケーションの新しい形」だとWave8は分析している。そのコンテンツが人々の自己表現に役立ったり、ニーズを満たす手段になったときにこそ、情報拡散のパワーが生まれる。