slanted
新たな映像表現をCGで切り拓く スペシャリストが集結
「slanted」とは、「独自の観点」や「ユニークなものの見方」を意味する単語。この言葉を冠する「slanted」のメンバーは「人と同じものが嫌、ありきたりが嫌という“いい意味でのへそまがり”が多いんです」とslantedディレクターの山内太さんは言う。
slantedが手がける仕事の多くは自動車を題材にしたCGだ。例えば、トヨタ自動車のアクアのCM(01)では、ドラゴンクエストの音楽と共に車が古城から隊列を組んで登場する。実は車はすべて合成で、古城の風景も周りの建物を消したり道を作ったりとVFXを駆使している。
TOYOTIRESのCM(02)では、ACMilanの選手がミラノの路地や屋根の上でボールを自在に操り、AUDIR8が街中で激しい走行シーンを繰り広げる。選手はすべてグリーンバッグでの撮影、車も半分以上がCGだ。
一般的なCGプロダクションとslantedの明確な違いのひとつは納品形態だ。通常、CGプロダクションは制作したCG素材を納品し、ポストプロダクションの本編集の中で実写素材とCG素材が合成(コンポジット)される。だが、slantedはコンポジットの段階まで自社内で行っている。
一般的に本編集でコンポジットにかけられる時間は2~3日と余裕がないが、自社内で行うことで時間をかけられ、合成の完成度を格段に上げられる。
また、slantedのメンバーは全員オールラウンダーである。分業制は取らず、案件次第で、企画・演出・撮影アシスタント・編集・カラコレ・CG制作を行い、完パケまで仕上げる。
海外での撮影に同行し、映像の完成イメージから逆算して照明やアングルを変える要望を現場で出すこともある。
「slantedの仕事は部屋にこもって黙々とCG作業をするだけではありません。フィールドに参加することで、CGソフトの操作以外のCGクリエイターに必要なものを学ぶ機会は多いんです」。
01 トヨタ自動車「アクア LONG DRIVE 冒険篇」
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02 TOYO TIRES「AC Milan vs. Super Car by TOYO TIRES」
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