「すぐおわ」放送開始1周年。憧れの原田知世さんが登場!(ゲスト:原田知世さん)

映画『時をかける少女』のセリフを覚えていた

澤本:これはぼくが大好きだった、角川が出していた雑誌「バラエティ」。この号は原田さん主演の映画『天国にいちばん近い島』の独占号で、その台本が全部載っているんですよ。ぼくはこれを何回も読んでいました。

権八:澤本さん、何回も読んでいたどころじゃないでしょう(笑)?

澤本:それは『時をかける少女』(原田さん初主演、大林宣彦監督の映画)の話。『時をかける少女』は、台本を友達と読み合わせして、なんとなく台詞も覚えちゃって…。

原田:えーっ! セリフ、いま言えますか?

澤本:はい。えっと…「不思議な星空、あんまりキレイすぎてなんだか怖い」というのから入って、「きっとこの星のどこかから私の素敵な男性がやってくるんだわ」…それから何だっけ? 「それ誰が言ったの?」に飛んで「私、堀川吾朗大博士」。

原田:そうだ、そうだ。はい。

澤本:「そんなにナントカで女の子の気持ちがわからないようじゃ吾朗ちゃんには永遠に恋人なんか」と言うと、ドサッと当たって・・・。

原田:そう、ぶつかって見上げると・・・。

澤本・原田:「深町くん」。

権八:なんだ、これ~(笑)。すごいことになってる!

中村:素晴らしく甘酸っぱいですね、これは。

権八:どうですか。いまだに台詞を言えるという。こう見えてですね、澤本さんはソフトバンクのCMとか色々つくっている、クリエイティブディレクターなんです。

原田:はい、存じ上げています。でも、うれしいですね。そういう少年時代があって、今こうやってご活躍されているのを聞くと、とてもうれしいです。

澤本:それを言うと、本当にぼくは『時をかける少女』を観てこの世界に来ようと思ったんですよ。森田芳光監督の『家族ゲーム』と同時に観て、大林さんワールドと森田さんワールドで全く違うけど、映画ってすごいなと思って。それまでは学校の授業で聞いた「シンガポールでディーラーが大儲けしている」という話に影響されて経済学部に行こうと思っていたんだけど、原田さんの映画を観て「いや、文学部にしよう」と変えたんです。

権八:知世さんがいなかったら、犬のお父さんのCMは生まれていないわけですよね。今頃、シンガポールでディーラーやって大儲けしていたかもしれない(笑)。澤本さん、他にお見せしたいものは?

澤本:このポスターは持っている人あまりいないと思うな。

原田:あっ、東芝のSUGAR(Wデッキラジカセ)のCMの!

澤本:このポスターが欲しくて、晴海のオーディオフェスタの東芝のブースに行って、貼ってあったポスターを「これ、ください」ってもらってきました。

原田:昔はそういうのありましたよね~。

勝手に原田さん宅のまわりをパトロールしていた!?

権八:さらに、澤本さんは知世さんを守るために…。

澤本:またそういうことを言う…じつは、ぼくの友達の家が原田さんのお家に近かったんですよ。その友達が原田さんの家のまわりをうろついているファンがいるから「アイツらはぼくらがやっつけなきゃいけない!」と言いだして。それで、ぼくたちで「君たち、おうちに帰りなさい」と言って…。

原田:本当に? ありがとうございます。

権八:傍から見れば澤本さんたちも同じ「うろついているファンだよ」っていう。

一同:

原田:でも、かわいくないですか。高校生ぐらいですよね。そういう気持ちで動いてくれるっていうのは。少年時代の澤本さんを想像したときにかわいいなってすごく思った。

権八:ピュアですよね。でも、パトロールしすぎて受験勉強しなかったんですよね(笑)。

原田:えっ、そうなんですか!?

澤本:『天国にいちばん近い島』の公開初日が今でいうセンター試験の直前で。でも、原田さんの舞台挨拶があるから徹夜して並んで観て…風邪を引きました。当然のごとく、センター試験の成績がなかなかすごくて、浪人しましたという話です(笑)。

原田:本当ですか、それはちょっと責任がありますね…。

男性一同:ないないない! 全くないですよ!!

澤本:すみません、今日はこんなお話に付き合っていただいてありがとうございました。原田さんの今後のご予定は。

原田:『恋愛小説』のツアーが6月にあります。6月まで時間があるのでアルバムを聴いていただいて、またライブで違うものになると面白いなと思っています。

権八:行きたいですね。遠くのほうから見守りましょう。

澤本:自警団をつくってね(笑)。あの、最後に一個だけ。「こんばんは、原田知世です」って言ってもらえませんか?

権八:なんですかそれ(笑)。

澤本:原田さんのラジオが毎回「こんばんは、原田知世です」からはじまっていたので、それを生で聴きたくて…。

原田:(笑)。いいですか? 「こんばんは、原田知世です」。

澤本:ありがとうございます。あ~、すごいうれしい。

権八:この日のために頑張ってきた甲斐がありましたね。上り詰めましたね!

澤本:うん、もっと頑張ろう。

権八:こういう日があるんですから!

<END>

構成・文 廣田喜昭

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