「創造力を駆使して顧客に期待以上の提案ができるか」——ビートレンド 井上社長に聞く

セキュリティの向上と「住所と名前が不要の通販」の実現

——今後のビジネス展開について聞かせてください。

昨年のベネッセコーポレーションの顧客情報流出は、クラウドで情報を管理するサービスの事業者にとって、特に大きな影響がありました。そこで我々は、クラウドでもっと安全に個人情報を管理できる仕組みを開発しています。情報の暗号化は当然として、情報を預かる企業の内部の技術者であっても、情報を復元できないような仕組みです。つまり、元の情報を持っている企業でしか復元できない形にしてしまうのです。ニーズも高いため、このシステムについては時期を見極めてサービスとして実装していきたいと考えています。

もうひとつが、通販事業向けサービスの拡充です。伸びているとはいえ、日本のEC化率はまだまだ10%に達していません。そして、情報に対する不安は事業者だけでなく、生活者の側も当然持っています。そこで、「個人情報を入力せずとも通販で購入できる方法」というのも考えています。
こうして利便性のさらなる向上と安心感の確保ができれば、通販はまだまだ伸びます。これらの展開によって、より多くの企業を支援することで、当社も伸びていきたいと考えています。

井上英昭
ビートレンド 代表取締役社長

1984日本DEC入社。1995年日本オラクル入社。ビジネスアライアンス、サプライチェーンマネジメント、ハイテク産業などの営業部長を歴任。2000年ビートレンド創業、代表取締役に就任~現在に至る。著書に『モバイルコマース&プロモーション(宣伝会議)』。

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[マーケティング研究室]
[マーケティング研究室]

時代の流れがますます速くなっている昨今、求められる人材においても、そうした流れに翻弄されることなく、しっかりと考えて行動できる「マーケティング思考」が、マーケティング部門のみならず、あらゆるビジネスパーソンに求められる時代なってきている。

このコラムでは、そうした「マーケティング思考&行動」ができる人材を育成するにはどうすればいいのか?企業のトップに、人材育成について考えていること、大切にしていること、実践していることなどを聞いていく。

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