日本代表のユニフォームを着た、ガッキー似のお姉さんは、
ニッコリと笑って、恥ずかしそうに、ぼくにこう告げた。
「Tポイントカードは、お持ちですか?」
え、あ、いや。
持ってるけど、そ、それがどうかしましたか?
ファミリーマートで、はじめてこう言われたとき、ぼくは何のことだかわからず、そう答えてしまった。
「全国のファミマで『Tポイントカードはお持ちですか』と店員に言わせよう」と、考えた人はすごい。
たぶんこの人、非難を受けるかもしれない。
でも、かっこいい。
あなたにはわかりますか、このロマンが。
今回は、こういった「ビッグデータロマン」の話をします。
まず、「Tポイントお持ちですか」と言わせることで、
ものすごい広告投下量と同等、それ以上の効率をほぼ無償で得ている。
この暴力的広告効果だ。
これによって、Tポイントカードは、一気に貨幣価値としてのメジャー感を作り上げた。
もはや、ジンバブエドルよりTポイントのほうが価値あるんではないか。
Tポイントカードにとって、ファミリーマートと提携するということは、大商いをもたらしたはずだ。なぜならもともとTポイントカードの目標は、ポイント大好きなぼくら日本人たちのお買い物データを集めて、データビジネスをすることにあるからだ。