CMづくりは「1%でも面白くしよう」と最後まで粘れるかで決まる

リスナーの気になるCMを紹介&分析!

中村:「最近、気になるCMを送ってほしい」とお願いしたところ、またお便りがいくつか届いています。ラジオネーム「私気になります」さんは、ホワイト家族の終わり方。ラジオネーム「今日はタクシーで向かいます」さんは、日清紡。ラジオネーム「走馬灯オールスターズ」さんは、ポカリスエットの新CM。ラジオネーム「フラッシュ僕」さんは、クリアアサヒ。

澤本:ラジオネーム、みんな頑張ってるね。「今日はタクシーで向かいます」、いいね、これ。

権八:ラジオネームのほうが気になっちゃう。

中村:今回からご紹介させていただいたメールの送り主の方には、ささやかながらTOKYO FMグッズをプレゼントしたいと思います。住所や電話番号など、連絡先もぜひメールに書いて送ってください。まずは「今日はタクシーで向かいます」さんのメールをご紹介します。

澤本さん、権八さんこんばんは。私は保育園で保育士をしています。最近、保育園の子どもたちがよく口ずさんでいるCMのフレーズが気になって仕方ありません。それは、「にっしんぼ~、中身は知らないけど~、ピー♪」と、子どもたちが鼻歌を歌うように口ずさんでいるので、「日清紡とは何だ?」と気になり、検索しましたが、日清紡ホールディングスが一体何をやっているのか、会社や分野が壮大すぎて、イマイチよくわかりませんでした。子どもはテレビに敏感だなと思います。つい先日までは、「トントントントン、日野の2トン♪」だったのに、子どもたちはどうやらリズミカルなCMが大好きなようですね。

 

中村:これはそうですよね。「にっしんぼ~♪」もそうですけど、子どもが真似するようにCMの歌とかサウンドをつくったりすることとかって、やっぱりあるんですかね?

澤本:音楽のほうが映像よりも印象に残しやすいという風に言われるじゃない。子どもは聞いたものを真似するから、何回も何回も繰り返して、「にっしんぼ~♪」と言っていれば覚えてくれるもんね。とはいえ、ちゃんと覚えられるような曲をつくらないといけない。

権八:そうなんですよ。「にっしんぼ~、名前は知ってるけど、ピー♪」っていうあの素っ頓狂なメロディラインがやっぱり癖になるというか。面白いんですよね。ワンちゃんの動きもね、制御できてそうで、できていない感じとかね。

澤本:人の体に犬の顔がついてるヤツね。

権八:そうそう、人間のスーツを着てるけど、ワンちゃんの表情が情けない犬でね。いいんですよ、あれが。

澤本:最近、深田恭子さんが一緒に出てるよね。

権八:まさかのフカキョンの共演。犬とフカキョンが出ていて、ちょっとゴージャスになってますけどね。でも、フカキョンが出て変わるのかなと思ったら、フカキョンも「にっしんぼ~♪」って歌わされてましたね(笑)。「ぼ~♪がちょっと違うな」とか言われながら。

澤本:ディレクターとして犬がいて、ブースの中でフカキョンが「にっしんぼ~♪」と歌わされるという。

権八:面白いですけどね、非常に。メロディが印象に残る。あれもそうでしたよね、ロッテのFit’s。「噛むーと、にゃんにゃん♪」で最後は字足らずなところで終わる感じとか。メロディがメジャーコードよりもマイナーコードのほうが引っ掛かるとかよく言いますね。

次ページ 「CMは「音が映像を規定する」」へ続く

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