<登壇者>
- ライオン 宣伝部長 小和田 みどり 氏
- KDDI コミュニケーション本部 宣伝部長 矢野 絹子 氏
変わりつつある「宣伝部」の今の機能は?
——これまで「宣伝部」は、主にメディアのクリエイティブやプランニングにおけるプロフェッショナルとして社内で位置づけられていたかと思いますが、近年では事業への貢献や、説明責任も問われるようになるなど、「宣伝部」の役割が大きく変化しているように感じます。まずは、お二人の宣伝部がいま会社でどのような機能を持っているのか教えてください。
矢野:私が所属するコミュニケーション本部は、広告宣伝をとりまとめている宣伝部と、KDDIとauのブランドを管理・統括するブランドデザイン部の2部で構成されています。宣伝部にはコミュニケーションプランを立て、クリエイティブを制作するクリエイティブ部門、メディアの買い付けをするメディアバイイング部門、Webやソーシャルメディアの管理を行うデジタルマーケティング部門の3つのグループがあります。マーケティング機能は各事業部にあり、そこでつくられる事業戦略を踏まえてコミュニケーション戦略を立て、制作や媒体発注を行っています。
小和田:当社の宣伝部は大きく3つの機能で構成されています。メディアごとの戦略や、ブランドごとのコミュニケーションプランニングから出稿までを行う宣伝の機能に加え、パッケージや広告を制作する制作室、と、デジタル施策やデータマネジメントプラットフォームの戦略を行うデジタルコミュニケーション室(DC室)です。全社の組織ではヘルスアンドホームケア事業本部に商品開発・育成を行うブランドマネージャーがおり、そこで立案されたマーケティング戦略に沿って宣伝費を預かり、ペイドの部分のコミュニケーションを行うのが私たち宣伝部の機能です。事業戦略と一体でないと宣伝もつくれないので、各事業のマーケティングを担当する部やグループとは定期的に打ち合わせをして、情報共有、意識合わせをしっかり行っています。