キャッチコピーではなく、キャッチ概念を書く。

スポーツにも、キャッチ概念を。

前置きが長くなりましたが、
ようやくスポーツの話です。
2014年にバブルサッカーを輸入しました。
そこから抽出した「スポーツを創る為のルール」
を元に、ハンドソープボールを創りました。
今、ハンドソープボールは既にブレイク中です。
でも、大事なのはハンドソープボール単体で戦うのではなく、
同じようなスポーツを沢山創り、キャッチ概念化し、
まとまりとして勝負することです。
その方が、リクスヘッジできたり長期的に戦えたりします。

年齢や性別、運動神経に関係なく、
みんなができるスポーツのキャッチ概念化。
それはきっと、カッコ良すぎていてはいけない。
親しみがあり、分かりやすい方がいい。
心理的に誰も排除しないものが望ましい。
ということで僕はそれらのスポーツを、

ゆるスポーツ

という概念にまとめました。シンプルです。
「ゆるキャラ」の潮流もあり、
「ゆる」という言葉は、
オープンでウェルカムなイメージを
あらゆる人の心に植え付けています。
また、「ゆる」には、
「ゆるす」「ゆるされる」
という意味合いも込めました。
失敗したって、何したって、ゆるされる。
そんなスポーツは、今まであまりなかったはずです。
そう。僕を苦しめた体育的なスポーツへのアンチテーゼとして、
真逆の「ゆる」を引っ付けたのです。

このゆるスポーツという新しい概念、武器を携え、
僕は色んな仲間に声をかけました。
「バブルサッカーやハンドソープボールのような、
 ゆるスポーツを沢山創りませんか」
「創り方もあるので、参考にしてみませんか」

気づいたら100人以上の仲間が集まっていました。
そして、4月10日に、
みんなと世界ゆるスポーツ協会を立ち上げました。

今までのコピーライターだったら、
このロゴ上にある
「スポーツ弱者を、世界からなくす。」
というキャッチコピーを書くことが仕事でした。
でも、今はそれだけではありません。
「ゆるスポーツ」のような
キャッチ概念を書いて、新しいルールを世界に提示することができます。
短命なキャッチコピーではなく、
より長生きする言葉を生み出すことができます。
なんて素晴らしいことでしょう!
もうIoTとか機械学習とか、
訳が分からないものに怯えることはないんだ!
土佐酒がだいぶまわってきたので、
この続きはまた来週ぜよ。

1 2 3
澤田 智洋(電通 コピーライター/プロデューサー)
澤田 智洋(電通 コピーライター/プロデューサー)

2004年電通入社。映画『ダークナイト・ライジングの』「伝説が、壮絶に、終わる。」等のコピーを手掛けながら、多岐に渡るビジネスをプロデュースしている。世界ゆるスポーツ協会代表。日本バブルサッカー協会理事長。スポリューションメンバー。義足女性のファッションショー「切断ヴィーナスショー」プロデューサー。視覚障がい者用のロボットを開発する「MAGIC STICK PROJECT」プロデューサー。日本ブラインドサッカー協会のコミュケーションプランナー。R25でマンガ「キメゾー」連載中。口説き文句研究家。著書「ダメ社員でもいいじゃない。」

澤田 智洋(電通 コピーライター/プロデューサー)

2004年電通入社。映画『ダークナイト・ライジングの』「伝説が、壮絶に、終わる。」等のコピーを手掛けながら、多岐に渡るビジネスをプロデュースしている。世界ゆるスポーツ協会代表。日本バブルサッカー協会理事長。スポリューションメンバー。義足女性のファッションショー「切断ヴィーナスショー」プロデューサー。視覚障がい者用のロボットを開発する「MAGIC STICK PROJECT」プロデューサー。日本ブラインドサッカー協会のコミュケーションプランナー。R25でマンガ「キメゾー」連載中。口説き文句研究家。著書「ダメ社員でもいいじゃない。」

この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

このコラムを読んだ方におススメのコラム

    タイアップ