今年4月にスタートしたブレーンの地域活性化プロジェクト「旅クリ」の特別講義である「九十九島大学」が開講し、6月1日朝、長崎県佐世保市にある西海国立公園九十九島ビジターセンター内で入学式が行われた。
九十九島大学は、 豊かな自然や文化遺産など”眠れる観光資源”を多く抱える九十九島エリアの全国知名度を上げ、集客につなげていくためのアイデアを、受講生と地域のエキスパートがチームを組み、生み出していくプロジェクト。受講生は全国から公募され、広告や地域マーケティング、コミュニティ運営、映像制作など様々な得意領域を持つ9名の受講生が選抜された。校長にはクリエイティブディレクターの小西利行氏が就き、また多彩なゲスト講師と共に、受講生および地域のエキスパートたちに企画やコミュニケーションをテーマにした講義を行い、九十九島をアピールする99のコンテンツを作っていく。
冒頭では佐世保観光コンベンション協会 副理事長の遠田公夫氏が主催者挨拶を行い「本年より3年かけて行われる九十九島のPR事業の根幹をなす大学だと考えている。福岡などの近隣の都市を飛び越え、東京・首都圏をメインに一気に全国に地名を広めていく」とその意気込みを語り、また「これまでにない斬新な知恵と発想で、後世に残る成果を挙げていただきたい」と受講生に激励の言葉を贈った。
続けて、校長を務める小西利行氏が登壇。「九十九島大学は、地域内だけで行われるものでも、地域外だけで行われるものでもない、その両方が参加する全く新しいタイプの地域活性プロジェクト。ハードルは高いが、面白いアイデアで地域を動かしていくことにトライしていただきたい。昨日既にワークショップを行い、これまでの地域活性にはない”人に伝えたくなる”アイデアがいくつか生まれている。このプロジェクトを進めるにあたり2つ約束したいことがある。一つはこの美しい自然を壊すようなプロジェクトは絶対にやらないということ。もう一つはアイデアだけで世の中を動かしていくことに挑戦すること。難しい課題だが、このプロジェクトのエンジンとなる皆さんは、その誇りを持って取り組んでほしい」と挨拶を行った。
さらに、長崎県文化観光振興局観光振興課企画課 村山弘司氏が来賓祝辞を行ったのち、受講生代表として斉藤祐輔氏が受講生代表宣誓を行った。
九十九島は、西海国立記念公園の指定が今年60周年を迎え、また九十九島の一つである黒島の「黒島天主堂(黒島教会)」は世界遺産暫定指定リスト入りしており2016年の登録を目指すなど、今後国内外からも注目が集まることが予想される。本プロジェクトでは、こうしたニュースとの相乗効果も生み出しながら、九十九島の認知と集客の向上を図っていく。
今後プロジェクトでは1年かけて「九十九島をアピールする99のコンテンツ」の考案・選定を行い、さらに2年目以降、そのPR活動に取り組んでいく。その様子は月刊ブレーンの誌面やソーシャルメディアなどを通じてレポートされる。
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