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オンラインショッピングを楽しむ人の数は世代や性別を問わず、急速に増加しています。これまでリアル店舗しか持っていなかった小売り企業や、自分たちの直販チャネルを持っていなかったメーカーも、ECに参入することによって、新たなお客さまと出会うことができたり、お客さまの「好きな場所、好きなタイミングで買いたい」というニーズに応えて機会損失を減らしたりすることが可能になりました。
このチャンスを逃す手はありませんが、そこには中小規模の企業ならではの課題・悩みも…。それらをクリアし、効果的なEC運営を可能にするための方法を解決します。
Q. 既存の実店舗での販売額が落ち込んでおり、新たにネットシッョプを開設して販路を拡げたいと思っている。とは言え、ノウハウや資金もない中小企業が成功できるのか心配。
A.日本全国や海外市場までターゲットになるネットショップは、事業継続・拡大のために欠かせない販売チャネル。他社にはない「強み」をつくることで、中小企業・小規模事業者でも勝負ができる市場です。
日本国内のBtoC市場の全体規模が、ここ数年横ばいから減少傾向にあるのに対し、EC市場については年々拡大を続けており、2013年には11.2兆円と前年と比べて17.4%の増加となっています。インターネットやモバイル端末の普及により、消費者の買い物のスタイルが「店舗で商品を見てショッピングを楽しむ」から「いつでもどこからでも購入できる」に変わってきており、今後もますますネットショップで買い物をする人が増えていくと見込まれます。
こうしたEC市場の拡大の中で、中小企業・小規模事業者にとってもネットショップの活用は成長への大きなチャンスとなります。特に地方においては、域内人口の減少などにより実店舗での販売額の減少が懸念されているところ。日本全国や海外市場までがターゲットとなるネットショップは、企業が事業を継続・拡大していくためにも欠かせない販売チャネルと言えます。
しかし、その一方で、中小企業・小規模事業者のEC市場への参入は大企業に比べると大きく遅れている状況であり、経済産業省公表の「2014年版中小企業白書」によると、2012年のネットショップの実施状況として、「ネットショップ・ネットオークションへの出店・出品」をしている企業の割合は大企業の22%に対して、中小企業・小規模事業者は8%程度とまだまだ進んでいません。
中小企業・小規模事業者のEC市場への参入が遅れている要因として、「そもそも自社の商品がネットショップでの販売に向いているかがわからない」「ネットショップでの販売に興味は持っていても、社内に詳しい者がいない。また、周辺に相談できる相手もいないため、具体的な検討まで至らない」「価格競争で大企業に勝つことは難しく、集客や販売促進のためのプロモーションにも多くの費用はかけられないことから、二の足を踏んでいる」といった声が多く聞かれます。
ノウハウや資金力が不足する中小企業・小規模事業者が大企業やライバル企業との価格競争に陥らずにネットショップで成功するためにはどうしたらよいのでしょうか。それには、商品・サービスの差別化、ECサイトの工夫、顧客へのアプローチ方法の工夫、ほかとは違うビジネスモデル、メディア露出によるPRなどで、他社にはない「強み」をつくり、自社のファン(=リピート顧客)を確保していくことが重要となります。
また、地域エリア内では数十人程度しか顧客が見込めないような非常にニッチな商品・サービスであっても、日本全国をターゲットするネットショップであれば数万人の顧客を獲得し、十分な収益が見込まれる事業となる可能性もあるので、ネットショップだからこそできる新たな商品・サービスを考えてみるのも良いでしょう。
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